出版社内容情報
日本人が近代化の中で切り落としてきた、ライと朝鮮という二つのものの中心が、今、私の中でひとつの中心となる。1970年から1979年までの10年間を振り返り著者が自らの全存在を賭して問う待望の評論20篇を収録。
同行二人 黒いゲーム(一)黒いゲーム(二)植民者作家の死 戦前三十年・戦後三十年 レプラなる母 現代の狂人日記 在日朝鮮人文学者の死 ライの歌人 世界への出口を閉ざされた在日朝鮮人の存在 ひとりのなかの二人の陰 一九七四年七月 黄土の金芝河 詩と対象 脱郷と望郷 性と専制 恨のまえに立つ 民衆と権力 遥かなる故郷 朝鮮人との出会いと別れ