出版社内容情報
今から八十年ほど前の一九四五(昭和二十)年七月、奈良の興福寺にあった国宝の仏像が、列車にのせられました。吉野まで運ばれ、民家の土蔵にあずけられたのです。その家に住む少年、総一郎は、仏像のなかでも阿修羅が好きになりました。
「阿修羅さんは戦いの神様なんや。手が六本もあるから、強いわけか。手を合わせているのは、日本が勝つように祈っているんやな」
ところが……。
戦争が終わり、苦しい気持ちを阿修羅さんに何度もぶつけながら、総一郎は気づき、そして知るのです。阿修羅さんが合掌しているほんとうのわけを。
ほんとうにあったできごとをもとに、阿修羅と対峙する少年の変化と成長を描く戦争児童文学。
内容説明
日本が中国、アメリカ、イギリスなどと戦争をしていた今から80年近く前に、ほんとうにあったできごとをもとに書いたお話です。今から八十年ほど前の一九四五(昭和二十)年七月、奈良の興福寺にあった国宝の仏像が、列車にのせられました。吉野まで運ばれ、総一郎が住む家の土蔵にあずけられたのです。「阿修羅さんは戦いの神さまなんや。手が六本もあるから、強いわけか。手を合わせているのは、日本が勝つように祈っているんやな」ところが…。戦争が終わり、苦しい気持ちを阿修羅さんに何度もぶつけながら、総一郎は気づき、そして知るのです。阿修羅さんが合掌しているほんとうのわけを。
著者等紹介
いどきえり[イドキエリ]
京都府京都市出身。京都ノートルダム女子大学文学部英語英文学科卒業。日本児童文芸家協会理事。日本児童ペンクラブ会員。国際線客室乗務員・日本語教師を経て、児童文学作家になる。ノンフィクション・創作童話など、小学生向けの作品を中心に執筆
マスダケイコ[マスダケイコ]
奈良県出身。奈良教育大学大学院美術教育課程修了。在学中に奈良県内の民話スポットを紹介する「民話地図」を作成。代表作に『ぼく、ニホンオオカミになる!!』(東吉野村ニホンオオカミ手作り絵本コンクール最優秀賞、2016年、リーブル出版)、『皿たろうだいかつやく!』(第9回Be絵本大賞、2017年、扶桑社)。受賞歴として「ふー君は今日も泣いてる」(第18回ピンポイント絵本コンペ受賞展入選、2018年)。近年、イラストや漫画にも活躍の場を広げている
深澤吉隆[フカザワヨシタカ]
東京都清瀬市出身。奈良大学文学部史学科卒業。公立中学校社会科教員を経て、現在、奈良県立同和問題関係史料センター所長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Shoji
ryohjin
花林糖
Midori Matsuoka
鹿野苑