内容説明
どうして、おばあちゃんはぼくらにひな人形を手渡したんだろう?孫の圭、イラン人のハッサン、孤独な朝子、三人をつないだバトン。命のつながり、多様性を考える児童文学。
著者等紹介
中川なをみ[ナカガワナオミ]
山梨県生まれ。『水底の棺』(くもん出版)で日本児童文学者協会賞受賞。日本児童文学者協会会員
大野八生[オオノヤヨイ]
千葉県生まれ。造園家、イラストレーター。子どものころから、園芸好きの祖父とともに植物に親しむ。光村教育図書の小学校国語教科書の表紙画も手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ムーミン
23
教訓めいたものを感じないさらりと、ほんわかと読める本。2022/04/25
ミーコ
16
絵を描くのが上手で好きな圭 イラン人のハッサン 誰とも殆ど喋らない朝子は同級生。圭の祖母が施設に入るので、木目込みの雛人形を3人に託す。お婆ちゃんの人形に込めた思い… 胸が痛くなりました。タイサンボクの木も花も知らなかったので調べて読みました。タイトルの「バトン」の意味が分かりました。2025/02/14
遠い日
8
木が背負った物語を、圭もハッサンも朝子も、それぞれが自分の解釈で受け取る。おばあちゃんが木目込み人形の雛に託した思い。柳さんのマグノリアを植える密かな努力。立場も違うし、感じ方も違っていても、確かに繋がり、受け取ったものをみんなだいじに自分のやり方で咀嚼する。生きていること、生きていくことの不思議を思わずにはいられません。 そして、マグノリアほど物語の似合う木はないなぁと感じ入りました。#バトン#NetGalleyJP2021/05/21
のんたろう
4
絵を描くのが好きな少年圭、サッカー好きのイラン人少年ハッサン、無口な少女朝子は、圭のおばあちゃんからひな人形を託される。ひな人形をきっかけに3人の、そして周囲の人たちとの歯車がまわりだす。ひな人形とともに物語の鍵となっているのがタイサンボク。それぞれに秘めた想いや背負っているものがあり、それが人形と植物を鍵にして丁寧につづられる。タイサンボクが大きな鍵となっている物語に大野八生さんの絵がやさしく寄りそい、あたたかな気持ちになる物語。2022/01/30
たけし&ジャイ子
3
心あたたまる良いお話なのですが、登場人物が多い上に、一人一人抱えている背景が深いし、重いし、物語のテーマが掴みきれなかった。 先人の命や思いは、バトンのように、引き継ぐことができる、ってことなのかなぁ。 深く考えなければ、爽やかに読めます。
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