内容説明
総理大臣になりたいって笑われるような夢なの!?小学校5年生の少女・照葉の物語をとおして、政治や社会について考える児童文学。
著者等紹介
濱野京子[ハマノキョウコ]
熊本県生まれ。東京育ち。『フュージョン』(講談社)で第2回JBBY賞、『トーキョー・クロスロード』(ポプラ社)で第25回坪田譲治文学賞受賞
おとないちあき[オトナイチアキ]
1988年生まれ。イラストレーター。一般向けの書籍装画を中心に活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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tan
24
児童書。濱野さんは児童書でも定評があるのでまとまりもあって面白かったです。選挙権が18歳になったことから関心を持ってもらいたいからか題材が「政治」で分かりやすく書いてあるのは伝わってきますが、小学生にはちょっとなじみにくい感じがしました。外国人やLGBTなど現代の問題点も織り交ぜて描いてあるので尚更、設定を中学生にしてYA向けに書いた方が良かったかもしれませんね。大人としては読んでみて良い作品だったと感じます。2018/07/28
☆よいこ
23
小一の時七夕の短冊に「そうりだいじんになりたい」と書いたことを笑われ自分の意見を言うことに消極的になっていた照葉(てるは)。五年生になって学級委員になり、活動をしていく中で、自分の意見をちゃんと言うことは恥ずかしい事ではない、「自分は自分らしく」と気づいていく。手探りしながらも、素直で真っ直ぐに行動する主人公がいい。気持ちよく読めた。2018/06/17
つき
16
「自分らしく生きる」ってどんなことだろう。クラスの中にもいろいろな子がいる。生きづらさを感じている子もいることだろう。視野を広げて周りを見る。そして考えることが大切なんだ。爽やかな読後感もよし。ぜひ高学年の子に。2018/03/12
NakaTaka
12
面白かった。5年女子が主人公。低学年の時、総理大臣になりたいと七夕の短冊に書いて、冷やかされたのがきっかけで、自分の意思を言葉にしなくなったが、5年生になり、学級委員をやることになって、変わっていく。性別等の「らしさ」とは?考えるきっかけになる。2018/11/07
ケ・セラ・セラ
11
クラスを良くするために学級委員として頑張る照葉。学級問題から政治について関心を持った5年生の照葉目線で、さまざまな社会問題までわかりやすくつづっています。いろいろな考えがある。人の話を聞くこと。自分と異なる人を真っ向から否定せず、相手のことを知ろうとすること。子どもにも大人にも言える大切なことがたくさん詰まっています。この本を読んだ子には、照葉が読んでいたネルソン・マンデラの本もおすすめしたいですね。2018/01/21