内容説明
幕末に、太平洋を横断した江戸幕府の軍艦・咸臨丸。航海長として航海を支えたのは、小野友五郎という数学者だった。日本独自の数学・和算の才能をのばし、技術者として日本の近代化につくした数学者の生涯を描く。子どもと大人が共有できる新しい児童文学。
著者等紹介
鳴海風[ナルミフウ]
1953年新潟県生まれ。自動車部品メーカーのデンソーで生産技術を研究するかたわら、江戸時代の数学をテーマにした和算小説を多く発表。見て楽しめるビジュアル講演も得意。1992年『円周率を計算した男』(新人物往来社)で歴史文学賞。2006年日本数学会出版賞受賞
関屋敏隆[セキヤトシタカ]
1944年岡山県津山市生まれ。1968年京都市立美術大学(現京都市立芸術大学)工芸科染織専攻卒業。1976年に『中岡はどこぜよ』(文・田島征彦/すばる書房)で絵本作家デビュー。1991年『中岡はどこぜよ』(くもん出版・復刻版)でボローニャ国際児童図書展グラフィック賞特別推薦。1997年『オホーツクの海に生きる』(ポプラ社)で産経児童出版文化賞美術賞、1999年ブラティスラヴァ世界絵本原画ビエンナーレで「金のりんご賞」を受賞、2001年ベオグラード国際イラストレーション・ビエンナーレ・グランプリを受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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高橋 (犬塚)裕道
11
星4。児童書であったが面白かった。子供の頃に読みたかった。多くの子供たちに読んでもらいたいなあ。2020/09/21
kira
2
西郷どんと同じ時代で共通の登場人物も多い。皆がよく知る幕末人物伝も良いが、それを後ろから支え、明治初期の文明開化の基礎を作った人物らがどのような人たちだったか感じられる良い作品だった。2018/03/16
QP
1
今野敏さんの小説「天を測る」で初めて小野友五郎のことを知った。児童書であるがなかなか面白かった。幕末の官僚で優秀な人がたくさんいた事を改めて認識した。出自や長幼を重んじて出る釘を打つ傾向にある日本人と比べ実力主義の欧米人との対比が面白い。2024/08/29
長月マチール
1
傲らずに、己の能力を研鑽し、己の職責を果たすってとてもかっこいいと思いながら読んでいました。とても良いお仕事物語だと思います。2017/12/04
KTakahashi
0
幕末の偉人として取りあげられるのは,政治家が多いのだけれども,小野友五郎のような技術者は珍しい。2022/12/04
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