内容説明
「なあ、だんなさん。あんさん方は、大金持ちやそうでんな」「ああ、そうだ、そうだ。ほしいもんがあったら、いってみな。なんだったら、大坂のお城でも、買ってやろうか」弥次さんと喜多さんが、大もりあがりに、もりあがっていると、よこで見ていた、別の芸者さんが、心配そうにささやいた。「けど、おねえちゃん。このお客さん、ほんまに大金持ちやろか?着物のえりのところから、古着屋さんの値札が、出てまっせ」巻の三は、桑名宿から、伊勢、京都、大坂(いまの大阪)まで。小学校中学年から。
著者等紹介
小佐田定雄[オサダサダオ]
落語作家。1952年、大阪府に生まれる。関西学院大学法学部卒業。故・桂枝雀のために書いた新作落語『幽霊の辻』が認められ、落語作家としてデビュー。埋もれた古典落語にふたたび脚光を当てるなど、新作と復活の両面で活躍、上方演芸界から信頼を寄せられている。近年は狂言の台本も手がけている
ひこねのりお[ヒコネノリオ]
アニメーター、イラストレーター。1936年、東京に生まれる。東京芸術大学美術学部卒業。東映動画、虫プロダクションをへて、ひこねスタジオを創設。テレビアニメやテレビCMのアニメーションを多数手がける。「カールおじさん」などのCMキャラクターは、長きにわたり子どもたちに愛されつづけている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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