内容説明
魔の海“鬼が瀬”から生還した満吉は、船大工“亀萬”の親方代理として改良船の研究にいそしむ。ある日、「豊の浦」の地先の海に、となり村の海士のあやしい舟があらわれる。明治の近代化の波のなか、近隣の村との対立が激しさを増すきざしだった。一方、県下の船大工の改良漁船を審査のうえ、もっともすぐれた船が買いあげられることが決まる。「どんな嵐にも遭難しねえ船を造る」。満吉が生涯をかけた夢の実現がためされるときが迫っていた。
著者等紹介
岡崎ひでたか[オカザキヒデタカ]
1929年東京生まれ。長年東京都の小学校で教職につき、その間に『日本歴史紙芝居』シリーズや『日本歴史物語』(河出書房新社)などに執筆、児童文化と新しい歴史教育の接点に関わった。現在、歴史物語を中心に執筆活動を続けている。日本児童文学者協会会員、日本民話の会会員
小林豊[コバヤシユタカ]
1946年東京生まれ。日本画家。中東・アジアをたびたび訪れた体験が作品制作の大きなテーマになっている。絵本『せかいいちうつくしいぼくの村』(ポプラ社)で産経児童出版文化賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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