内容説明
灘中学入試問題を題材に、誰もが小学生のころから慣れ親しんでいる“整数”について読み解いていきます。解法のプロセスでは、意表をつくような発想法やものの見方がちりばめられています。問題をときながら、製数の奥深さ、面白さに迫ります。
目次
ガウス記号と等差数列の和
中国の剰余定理と合同式
組合せといくつかの重要発想
パスカルの三角形と二項定理
倍数判定と倍数の配置
約数とオイラーの関数
余りの周期とフェルマーの小定理
循環小数の徹底研究
フェルマーの最終定理
著者等紹介
吉田信夫[ヨシダノブオ]
1977年広島で生まれる。1999年大阪大学理学部数学科卒業。2001年大阪大学大学院理学研究科数学専攻修士課程修了。2001年より研伸館にて、主に東大・京大・医学部などを志望する中高生への大学受験数学を指導する。そのかたわら「大学への数学」、「理系への数学」などでの執筆活動も精力的に行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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がっち
3
整数問題とか懐かしいな。さすが難関中学は整数問題すらやるのか。苦手な人が多い分野だけど、これを一冊やればかなりの力がつくと思います。でも、他の分野と違い正式に教育される分野ではないから難しいんだよね。C2011/06/28
wang
2
中学入試結構難しい。倍数とか約数とか何を使うか見極めるのが大事だけど、結構粘り強い計算も必要。2012/10/03
魑魅魍魎
1
灘中学の入試問題を材に取り,ガウス記号からmod演算,フェルマーの小定理,最終定理まで,整数論の分野を解説した書.一応,最終章に到るまでに,様々な「発想」が提示されるが,それらの「発想」を纏めたページがなく,唐突に現れる為,章立ての道筋が見え難い.かなり丁寧な部分とざっくりした部分に分かれるので,同一トピック内での難易度のバラつきが大きい.読み物としての面白さは今ひとつだが,題材と発想は面白い.2011/06/28
じゅう
0
灘中の入試問題を切り出しとして整数論を展開するというのが基本構成なのですが、どうにも解りづらい内容でした。入試問題に対して「はい、こうすれば解けますよ」と解答を提示し、それに関連した整数論の説明への筋道がつながりが悪く、頭を刺激されませんでした。2016/02/04
寝子
0
灘中入試問題を題材に整数論の美しさや奥深さを紹介した本。クライマックスはワイルズの定理(フェルマーの最終定理)のn=4の証明。2012/09/17