内容説明
ある日、突然、地上に姿をあらわすきのこ。気がつくと足元に群れ開き、瞬くまに姿を消していくきのこ。そのきのこの下には何が眠っているのだろうか。菌界という大きな分類群をなすにもかかわらず、ほとんどだれからも、顧みられることのないきのこ。そんなきのこの暮らしぶりや、生態系での役割を、地球規模で紹介する。
目次
第1章 きのこの下に眠るもの
第2章 きのことは何か?
第3章 きのこの毒
第4章 きのこの繁殖戦略
第5章 きのこがつくる森
第6章 きのこと環境
第7章 きのこを研究する
著者等紹介
吹春俊光[フキハルトシミツ]
1959年福岡県生まれ。京都大学農学部卒業。農学博士。千葉県立中央博物館勤務。京都大学総合人間学部非常勤講師。1987年に千葉県の博物館の準備室、1989年から現在の所属となり千葉県のきのこを20年以上も調べてきた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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へくとぱすかる
12
地上に出てくるキノコは実はキノコの本体ではない。と聞いてすごく驚いた。キノコの本体は地下にある菌糸で、地上に出るのは、動物にたとえれば「器官」でしかないのだ。そしてはっきり植物でも動物でもない、と書かれている。今では常識なのだが、菌類とはそういう生き物である。動物との共通祖先から分かれて9億年なのだとか。とにかく知らなかったことだらけ。勉強になりました。2014/01/20
deltalibra
2
微妙にタイトル詐欺というかもう少し普通の題でよかったんじゃないかな2012/01/28
スケキヨ
1
★★★☆☆2009/07/13
黒胡麻
1
タイトルはおどろおどろしいが、キノコ全般についてわかりやすく解説してくれている本。植物と共生する菌根菌や、その共生関係に付け入る寄生植物の話が特に興味深かった。2013/07/11
χ
1
キノコの毒についてはよくわかっていない、のみならずキノコ自体もよくわかってないとは驚き。よほどマイナーなのだな。アンモニアを森にぶっかける実験スタイルはすごい。良い子はまねしないように。アマチュア研究者が活躍できる分野は生態系に多そう2012/08/25