目次
人に
自らに
かくれんぼ
燕
耳
浜の足跡
月夜
すぎた日頃
心しずかに
感覚の花火〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
スプーン
32
ふくらむ、ふくらむ。パンはふくらむ。うれしさを混ぜ込み、哀しみを混ぜ込み。人生という名の、パンはふくらむ。2018/03/03
SIGERU
24
弥生三月に読むにふさわしい、優美都雅な詩集。堀口大學自らの詩から、コクトーやアポリネールの名訳詩まで、詩人のエッセンスが残りなく収められている。あるときは、優しいしらべが読み手の琴線に触れる。「夕ぐれの時はよい時。かぎりなくやさしいひと時」(『夕ぐれの時はよい時』)。またあるときは、孤高の嘆きが胸を搏つ。「象は牙ゆえ生命を断(たた)れ われは詩ゆえ心かなし」(『口(くち)』)。そして、編者である堀口すみれ子さんが亡き父に寄せた心づくしの跋文も、読み手の心の中でほっこりふくらんでいく。幸福のパン種のように。2022/03/02
とろこ
9
「味わう」という言葉がぴったりくる詩集。 たった一文字の助詞のチョイスでこうも粋になるものかと感心する。 2013/01/10
ののまる
8
「雨の日は雨を愛そう。風の日は風を好もう。晴れた日は散歩をしよう。貧しくば心に富もう」2014/09/18
ぞしま
6
父親、大學……という妄想の余地を残す以外に、本書を読む意義は少なくとも私には感じられなかった2018/04/14