内容説明
パリのユネスコ大使からコペンハーゲンのデンマーク大使、そして文化庁長官として―文化と食をテーマに外交を綴る。
目次
ジビエと狸汁
パリの七草
クスクス
断食
パンとフランス人
カフェ
オムレツ
クラブ・サンドウィッチ
仔牛のカツレツ・ミラノ風
ジェラート〔ほか〕
著者等紹介
近藤誠一[コンドウセイイチ]
1946年神奈川県生まれ。1971年東京大学教養学科卒、1972年外務省入省。広報文化交流部長を経て、2006年~2008年ユネスコ日本政府代表部特命全権大使。2008年9月から駐デンマーク特命全権大使。2010年7月30日より文化庁長官。2006年レジオン・ドヌール・シュバリエ章(フランス)、2007年ベルナルド・オヒギンズ・大十字章(チリ)、2010年ダネブロー勲章大十字章(デンマーク)受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ヤギ郎
14
著者はユネスコ日本政府代表部特命全権大使や駐デンマーク特命全権大使を勤め、文化庁長官にも任命された外交官。外交官は他国と交渉を繰り広げながら、日本の国益を守る仕事の他に、日本文化の宣伝という役割も担っている。本書は「食」をテーマに、外交官の目から見る国際社会が描かれている。激務の中、数少ない楽しみが食なのだろう。それでも、ただ食べ物を飲み込むのではなく、知的な姿勢を忘れない。一見どーでもいいことについても深く考える、著者の教養の深さがうかがえる。読んでいるとパンやデニッシュが食べたくなる。2020/12/21
amatsukaze
1
食べ物にまつわる歴史、言葉、地理など筆者の食に関する情熱と該博な知識が伝わってくる、読んでいてとても楽しい一冊。それにしても外交官はタフな仕事だと思う。2012/09/01
夢仙人
1
近藤誠一氏の博学なことに驚いた。外交官とはこうしたものか。各国の食べ物と由来についての話も大変楽しめた。2012/05/07
HIRO
0
外交官は大変そうなことは何となく頭では分かっていましたが、それ以上に大変なのは奥様ではないでしょうか。各国の大使婦人と食事をしたり、時には自宅に招いて料理を振る舞ったりと。2015/04/06
あらたま
0
西川恵が外から書いた食と外交を、中から書いたもの。ユネスコでの世界遺産登録に関する根回し舞台裏とか、外交官のお仕事と赴任先の各国の食について。砂漠で砂を売るようなもの、と言われつつパン屋のアンデルセンがデンマークに店舗出したと読んで驚いた。人類が生肉食べてた時代は塩はいらなかった。スッペは液体に浸したパンの事だったけど液体そのもの(スープ)に意味が変化。2013/11/24