内容説明
父が愛した庭は、鳥たちが愛した庭でもあった。ツグミにハクセキレイ、オナガにひよどり。たくさんの鳥がケヤキの大木やミカンの木に遊びにきた。その庭も、もうない。父が亡くなり、あるじをなくした庭は。僕は酒を飲み続けた。そしてある日、海を目指して旅立った。ワイフと愛犬とともに。たどり着いた鎌倉の海で待っていたのは、とんびにシロサギ。朝焼けとひなたぼっこと夜空の星々。スロウでメロウな海辺の暮らしだ。酒とバラの日々。アル中施設への入院、そして決死の遁走―。僕たちの日々はずっと、鳥を追いかけて空を舞い続ける旅なのだ。
著者等紹介
矢口卓[ヤグチタク]
1958年3月東京生まれ。日大芸術学部在籍中より雑誌『バラエティ』『ポパイ』他に寄稿。大学中退後、編集プロダクションを経て角川書店編集部へ。後フリーとなり、テレビ原作、エッセイ、書評、ライターとして活躍。現在、鎌倉在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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