出版社内容情報
黒人意識運動の主唱者として心打つメッセージを発したビコは、77年南アの牢獄で拷問死した。だが彼の生と闘いは、南アの夜明けを暗示する。
感想・レビュー
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ろへい
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アパルトヘイト下の南アフリカで、黒人解放運動のリーダーとなり、30歳で警官の拷問により死亡したスティーヴ・ビコの講演録および書簡集。彼は「黒人意識」、つまり尊厳を損なわせるあらゆる価値体系を拒絶する精神的態度の提唱で知られている。今から50年以上前に、白人リベラルのダブルスタンダードを批判しているのは慧眼というほかない。当時の黒人解放組織では頭脳明晰で議論に強い白人の存在感が大きかった。それは白人が差別的制度のもとで高い教育を受けているからだと喝破し、白人の唱導する現行制度のもとでの漸進的改革を拒否した2025/09/29




