セルバンテス賞コレクション<br> TTT―トラのトリオのトラウマトロジー

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セルバンテス賞コレクション
TTT―トラのトリオのトラウマトロジー

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  • サイズ B6判/ページ数 588,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784773814057
  • NDC分類 963
  • Cコード C0097

内容説明

エル・ベダードと呼ばれる3ブロック程の「夜も眠らぬ」歓楽街、そこには、外国人観光客、知識人、ポン引き、娼婦などが蝟集する。多くの極貧労働者によって購われた特権階級の遊び場にオマージュを捧げることで、作家は何を言おうとしたのだろうか?1958年、革命前夜のハバナを舞台にしたキューバの鬼才、カブレラ・インファンテの、翻訳不可能な怪作、遂に「超訳」成る!

著者等紹介

インファンテ,ギジェルモ・カブレラ[インファンテ,ギジェルモカブレラ] [Infante,Guillermo Cabrera]
1929‐2005。1929年キューバ東部ヒバラの生まれ。1940年代後半から『ボエミア』、『貼り紙』などの雑誌に協力し、翻訳や映画評論を寄稿。キューバ革命成立後、雑誌『革命の月曜日』の編集長となる。1960年に短編集『平和のときも戦いのときも』を発表。その後革命政府と対立し、1962年ベルギーへ出国。1963年映画論集『二十世紀的商売』を発表。1965年、一時帰国の後、永久にキューバを去る決意を固め、マドリードを経てロンドンに移り住む。1967年『TTT』を発表し、大成功を収める。1997年セルバンテス賞受賞。2005年ロンドンで没

寺尾隆吉[テラオリュウキチ]
1971年名古屋生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了(学術博士)。メキシコのコレヒオ・デ・メヒコ大学院大学、コロンビアのカロ・イ・クエルボ研究所とアンデス大学、ベネズエラのロス・アンデス大学メリダ校など6年間にわたって、ラテンアメリカ各地で文学研究に従事。政治過程と文学創作の関係が中心テーマ。現在、フェリス女学院大学国際交流学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

スミス市松

29
超巨体ディーヴァにまつわる回想録、言葉遊びの無限回廊、キューバ人作家たちの文体模写、三文小説家の推敲文、夏のハバナをコンバーチブルで疾走する男たちの軽妙な会話等々……。キューバの言葉は溢れて止まることを知らない。しかしこのメチャクチャで、デタラメで、どこまでも舐めきったバカ騒ぎ/バッハ騒ぎに込められているのは、忘却に対する強い抵抗である。著者は記憶されることのない物事、かつてハバナで耳にしたその場かぎりの言葉や歌、笑い声をテキストの中に注ぎこみ、現在を超越した永遠のハバナともいうべき空間を作り出している。2014/07/12

atomos

18
何はさておき、寺尾隆吉のすべらない翻訳がすごかった。帯に「超訳」ってあるけど、嘘偽りなくウルトラなトランスレーションだった。「ジグソーパズル」のダジャレ乱れ撃ちには感動したなあ。生きてる間に何度でも読み返したい一冊だ。2014/05/17

けいと

17
革命前のハバナの歓楽街。ムラートの歌姫をめぐる「彼女の歌ったボレロ」楽しかった!不思議なリズムでするするっと読めてしまう。「ジグソーパズル」「バッハ騒ぎ」は翻訳者の方本当に素晴らしい!言語の洪水に溺れそうだった。あの頃のキューバへの愛、作家としてのジレンマが垣間見える。楽しくて難しくてでもやっぱり楽しくてそして切なくなる。ーとめどなく夢は続くー2014/05/04

rinakko

13
素晴らしい読み応え。キューバ濃ゆい! 革命前の歓楽街へ捧げられたこの作品、当時の歌手や演奏者は出てくるわ、“キューバ語”の言葉遊びや語呂合わせは過剰だわで、圧倒され凄く楽しかった。言語実験はかなりの意訳とのこと、それがまた妙味。「新参者たち」の章は多声的に始まるが、次の章からカメラマンのコダック、エリボー、俳優アルセニオ、作家シルベストレ…といった面々が交互に語り手となる。そして忘れられない存在、ブストロフェドン! 軽妙な対話が続きつつも、どこか行き詰まり倦んだ雰囲気を感じさせる中、バッハ騒ぎは幕を閉じる2014/03/20

あーしぇ

10
読了。いや、読んだというより、場末の酒場でカブレラ・インファンテが奏でるサービス過剰なキューバ音楽に身を任せたような感じ。いったんノってしまうと、最後まであっという間。革命前夜の不穏な情勢下であっても、清濁併せ呑む包容力のある歓楽街への深い愛着を示す人びとの、それはもう困った人たちの暮らしぶりが伝わってくる。途中、熊さん八っつぁん調の江戸落語を聞いているような錯覚にも陥った。なんとも不思議な「本」(小説とはいわない)である。訳者の素晴らしい仕事のおかげで、この作品が日本語で味わえることに感謝。2014/04/13

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