内容説明
デビー・ワインストックは、活発でがんばり屋さんの女の子です。彼女にとって、ピアノを調律する音は、もうそれだけで、他のどんな音楽よりも最高に美しい音楽でした。デビーのおじいさんのルーベン・ワインストックは世界一のピアノ調律師です。仕事に厳しく、そしてデビーをとても愛している、素晴らしい人です。デビーは、そんなおじいさんのような調律師になる決心をしました。
著者等紹介
ゴフスタイン,M.B.[ゴフスタイン,M.B.][Goffstein,M.B.]
1940年、アメリカ、ミネソタ州セントポール生まれ、ニューヨーク在住。大学で美術と小説、詩作を学ぶ。卒業後ニューヨークに移り画家として活動。その後、絵本の制作を始め、子どもたちや若い人に向けて、友情、自然、家族、仕事などをテーマに魅力的な作品を数多く発表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ばう
72
★★★ 『ピアノ調律師』。何だか堅苦しい、とっつきにくそうなイメージの題名ですが児童書です。デビーはピアノ調律師のおじいさんと暮らす小さな女の子。おじいさんはピアニストになってもらいたいのだけれど、デビーの夢はいつかおじいさんのような世界一の調律師になる事です。「人生で自分の好きなことを仕事にできる以上に幸せなことがあるかい?」ああ、それならデビーはとびきり幸せな女の子だ。2022/10/13
けんとまん1007
57
おじいさんとお孫さんを巡る”ものがたり”。”物語”ではなく、”ものがたり”の5文字がピッタリする。自分がやりたいと思ったことに、少しずつであっても進んでいくこと。周囲の方々の、二人を優しく包み込む眼差しと心配りが、とても心地よい。きっと、世界一のピアノ調律師になれるよ。2023/08/16
ぶんこ
53
両親を亡くしたデビーを引き取ったルーベンおじいさん。ルーベンはデビーにピアニストになって欲しいと思っていますが、デビーはおじいさんと同じピアノ調律師になりたいのです。おじいさんの仕事をみているのが大好きなデビー。そんな小さい頃からやりたい仕事があるなんて素敵ですね。一流ピアニストのアイザックもデビーの夢を応援してくれました。音楽の楽しさ、演奏する人、調律する人、演奏を聴いて感動する人それぞれの喜びが伝わってくる素晴らしい本でした。2017/09/15
naoっぴ
53
絵本かと思ったら67ページの児童書でした。ピアノ調律師の孫のデビーは、おじいちゃんのような調律師になりたいと夢を持っている。おじいちゃんはピアニストにさせたいと思うけれど、デビーは調律師になることしか考えていない。やりたいことがはっきりとわかっているってとっても素敵。きっとデビーなら立派な調律師になれるね。演奏家にとってなくてはならない裏方・調律師という仕事の大切さも描かれます。この本ではゴフスタインの絵は挿し絵程度ですが、シンプルで味があって良いです。2015/09/23
gtn
25
子の夢を否定してはならない。その夢は、親への畏敬でもあるから。2024/06/18