内容説明
現代フランス屈指の思想家ナンシーが「グローバリゼーション」を哲学的に考察する。
目次
1 都にそして世界に
2 創造について
3 脱自然化としての創造―形而上学的テクノロジ
4 補遺(「生命政治」という用語についてのノート;無カラノ至高(Ex nihilo summum)至高性について
コスモスこそ王)
著者等紹介
ナンシー,ジャン=リュック[ナンシー,ジャンリュック][Nancy,Jean‐Luc]
1940年生まれ。ストラスブール・マルク=ブロック大学名誉教授
大西雅一郎[オオニシマサイチロウ]
1955年大阪生まれ。東京大学大学院博士課程中退、パリ第一大学留学、現在成蹊大学教員。フランス現代思想・文学専攻
松下彩子[マツシタアヤコ]
早稲田大学大学院フランス文学専攻科修士課程修了。フランス文学・現代詩専攻。現在、成蹊大学・東洋英和女学院大学講師
吉田はるみ[ヨシダハルミ]
青山学院大学フランス語学・文学学科博士課程前期修了。フランス・ストラスブール大学哲学科DEA取得。現在、フランス語翻訳者
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感想・レビュー
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7ember
3
しばらくナンシー読んでなかったとはいえ、ここまで分からなかった本は久しぶり。補遺「コスモスこそ王」は『無為の共同体』と同じ話だったけど、本書の議論が世界化(グローバリゼーション)とどうつながっているのか、よく分からないまま終わってしまった感じで、ナンシーは比較的わかる書き方をしてくれる印象があったのでちょっと戸惑う。フランス語だとグローバル化をmondialisationというそうで、哲学用語としてのセカイと経済用語としてのチキュウが同じ単語で表されるというところに成立している議論なのかも(違うかも)。2022/03/19