出版社内容情報
干渉よりも世界の無関心がアフガニスタンを苦しめた。バーミヤンの石仏は、世界の無知の前に自らの無力を恥じて倒れたのだ。映画監督の静かな視線が「悲劇」を分析する。
神にさえ忘れ去られたアフガニスタン/アフガニスタンの仏像は破壊されたのではない、恥辱のあまり崩れ落ちたのだ/アフガニスタンからの客人の追放には反対する/アフガニスタン略年表/映画『カンダハール』他。
2001年10月10日、11日の朝日新聞「天声人語」に紹介されたマフマルバフ監督の報告を出版します。9.11テロ事件以降の著者のコメントも含む、タイムリーな内容となっています。
内容説明
映画『カンダハール』で国際的注目をあつめるイランの巨匠マフマルバフが、アフガニスタンへの世界の無知に、いま差しだしたメッセージ。
目次
神にさえ見放されたアフガニスタン
アフガニスタンの仏像は破壊されたのではない恥辱のあまり崩れ落ちたのだ
アフガニスタンからの客人の追放に反対する
著者等紹介
マフマルバフ,モフセン[マフマルバフ,モフセン][Makhmalbaf,Mohsen]
1957年、テヘランの貧しい下町に生まれる。10代半ばで当時のパフラヴィ(パーレビ)王政打倒を目指す地下活動に身を投じ、17歳の時、警官の銃を奪おうとして失敗。4年半にわたる獄中生活を体験する。79年のイスラーム革命の成就により釈放され、その後は、世界を変えうるものは暴力ではなく文化であるという考えから、まず作家として、82年からは映画監督として活動を始める。89年にはアフガン難民の男を描いた『サイクリスト』が「すべてのイラン人が見た」と言われるほどの大ヒットを記録し、イラン最高の人気監督となる。日本では2000年の『パンと植木鉢』『ギャベ』同時公開が映画ファンの間で大きな話題を呼び、多くのファンを獲得。近年では家族や友人を対象にした「映画学校」を主催し、娘のサミラの『りんご』、『ブラックボード背負う人』なども製作している
武井みゆき[タケイミユキ]
宣伝・映画配給会社ムヴィオラ代表。2000年に、ボリビア・ウカマウ集団(ホルヘ・サンヒネス監督)作品の全作品上映や、イランのモフセン・マフマルバフ監督の『パンと植木鉢』『ギャベ』の劇場公開に携わる。2002年公開予定の同監督の最新作『カンダハール』のプロモーションも手がける
渡部良子[ワタベリョウコ]
現在、東京大学人文社会系研究科博士課程に在学し、前近代イラン・イスラーム史を専攻。1997‐99年に、イラン・イスラーム共和国テヘラン大学文学部歴史学科博士課程に留学
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