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ニギハヤヒ―『先代旧事本紀』から探る物部氏の祖神

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  • サイズ B6判/ページ数 219p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309225562
  • NDC分類 164.1
  • Cコード C0039

内容説明

初代天皇に譲位した先代天皇、それがニギハヤヒである。記・紀は神武の建国神話を“完成”させながら、なぜわざわざ禅譲したニギハヤヒの存在を残したのか?近年、再評価著しい『先代旧事本紀』を解読することで、記・紀最大の謎を解き明かす。“謎の神”三部作、ここに完結。

目次

第1章 神の国から飛来降臨する「天磐船」―ニギハヤヒに発するイワクラ信仰(水のミソギ、火のミソギ;津波にも動ぜずに屹立する神倉の巨岩 ほか)
第2章 記・紀が明示する「初代天皇」―神武天皇に譲位した先代ニギハヤヒ(その名はニギハヤヒ;あなたの知らない「記・紀の編纂方針」 ほか)
第3章 物部が封印した「天神の血脈」―ニギハヤヒの建国を記す『先代旧事本紀』(『先代旧事本紀(旧事紀)』の核心
『先代旧事本紀』の全体構成 ほか)
第4章 鉄器と五穀を伝えた「渡来の道」紀伊・熊野に根付いたニギハヤヒの血脈(倭武天皇と草薙剣の正体;祟り神・オオモノヌシ ほか)
第5章 ニギハヤヒ神話が証す天皇の秘密とは 八咫烏と太陽信仰の誕生(八咫烏の正体;金烏玉兎 ほか)

著者等紹介

戸矢学[トヤマナブ]
1953年、埼玉県生まれ。國學院大学文学部神道学科卒。神道、陰陽道、地理風水、古代史研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

世話役

13
記紀を読んだ人なら、神武天皇に不自然な形で大和の国譲りをした神としてこの名を記憶されている方もおられるのではないだろうか。天孫の証を所持し、神武以前に大和を支配していた存在。それがニギハヤヒである。正式名称は天照国照彦天火明櫛玉饒速日尊といい、名に天照の文字が入っている。本書はこのことからニギハヤヒこそが初代天皇であり、スサノオから続く本来の日本の支配者だったのではないかと推論する。古神道の記録は記紀編纂時に処分されてしまったこと、著者が現役の神主であることを踏まえると、なかなか意味深な論考である。2014/10/06

8
神道は本地垂迹の歴史が長く、仏教と習合される前の姿は再現不能だと、当然のように諦めていた。大和ことばの音に還元された神名から、または神社と祭神の関係から、為政者に都合よく改変される前の本来の信仰の在り方と、お馴染みの神々がかつて人間だった頃の歴史が丁寧に解きほぐされていく。その過程に今回もわくわくした。ニギハヤヒは東征の流れの中でも浮いているけれど、ヒルコほどのインパクトはなく見逃しがちな存在なので、目のつけ処が嬉しい。つい先を急いでしまうけれど、次回はメモを取りながら再読してみようと思う。2018/05/14

phmchb

8
物部氏とその氏神ニギハヤヒの謎を解き明かす書。順番があれだけど、以前読んだ『富士山2200年の秘密』と関連する中身。今度はこれ以前の『ヒルコ』と『ツクヨミ』もおいおい読んでいきます。(*・ω・)ノ2015/12/08

はるわか

8
神武に譲位したニギハヤヒとは誰か。熊野・神倉神社御燈祭。星神信仰と隕石。祟り神ニギハヤヒとその一族物部氏、石上神宮(布都御魂大神)。先代旧事本紀。祟りなす長髄彦(三輪王朝)。スサノオの子・五十猛(イタケル)=ニギハヤヒ(布留山)。海人族の王。レイ・ライン=太陽の道。2015/07/13

ランラン

5
物部氏の氏神としてニギハヤヒ神を誕生させた。実体はイタケルとのこと。父王スサノオの命によりイタケル(五十猛)は海路淡路を経て河内に上陸し畿内を制圧(伊国建国)。その後イタケルは神武軍に敗れ伊国の王位を追われ亡くなる。すると大いに災厄・地震が起きたことからイタケルの祟りを鎮めるため石上神社を建立。手厚く祀れば強力な守護神になることは御霊信仰の原理。かつてイタケルが君臨した熊野は地震による津波の被害を繰り返す。そこで新たに海辺に新宮を建立、祟り神となったイタケルを神名「速玉」として祀る。2015/04/22

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