目次
1 なぜ学ぶのか―中学生への手紙
2 未来を切り開く力
3 百聞は一見に如かず?
4 死んだらどうなるか
5 予想と討論と実験と―仮説実験授業をやっているみなさんへの手紙
6 たのしく学び続けるために―仮説実験授業を受けた子どもたちへのメッセージ
7 「科学者とあたま」をめぐって
寺田寅彦「科学者とあたま」
「なぜ学ぶのか」なんて聞かれたらどう答えたらいいんだろう?(小原茂巳)
著者等紹介
板倉聖宣[イタクラキヨノブ]
1930年東京の下町(現・台東区東上野)に生まれる。1951年学生時代に自然弁証法研究会を組織。機関誌『科学と方法』を創刊。1958年物理学の歴史の研究によって理学博士となる。1959年国立教育研究所(現・国立教育政策研究所)に勤務。1963年仮説実験授業を提唱。仮説実験授業研究会代表(~2018)。1973年月刊『ひと』(太郎次郎社)を遠山啓らと創刊。1983年月刊『たのしい授業』(仮説社)を創刊。2018年まで編集代表。1995年国立教育研究所を定年退職(名誉所員)。私立板倉研究室を設立。2013~16年度科学史学会会長。2018年2月7日逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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おたま
32
著者は科学史の研究者であり、科学教育を革新した仮説実験授業の提唱者でもある。特に中心にある考えは、科学(広く学問も)を学ぶことは楽しいものであること、そして誰でもが自由に発言できる(発言しない自由も)組織・社会、つまりは民主的な関係が大切であることを述べている。そうした民主的で誰でもが自由に発想する社会でこそ創造的な考えも育っていくことを伝えようとしている。仮説実験授業を受けた子どもたちに、あるいはそれを教える教員に向けてだけではなく、広く読まれるとよいと思う。非常に平明ながら奥の深い本。2023/09/25
Go Extreme
2
なぜ学ぶのかわからない なんのために覚えるのか 断片的な知識では感動できず 学びがいのある知識 本当の学問をしよう 未来を切り開く力:何が大切かは条件次第 百聞は一見に如かず 死んだらどうなるのか:人間が死んでも原子はなくならず 二種類の真実 予想と討論と実験と たのしく学び続けるために 科学者とあたまをめぐって:寺田寅彦『科学者とあたま』 なぜ学ぶのかなんて聞かれたら2021/01/09
ちゃんぱな
1
面白い本だった!!時代のこと、勉強のこと、人の事、科学のこと。意見が自由に言えて、それを認め合える社会には新たなものが生まれ発展がある。考えているだけでなくやってみないとわからない。大学で仮説実験授業みたいなものを受けたことがあるが、とても楽しかったのを思い出した。教授はこの著者をリスペクトしていのかな?いたずらはかせこと著者は2年前に亡くなってしまったそうで。この人の書いた本他にも読んでみたいなと思った。2021/04/01