出版社内容情報
今年亡くなられた板倉先生の著書や講演から,ルネサンス高校グループ名誉校長の犬塚さんが30のテーマを抜粋して紹介。それぞれの…板倉聖宣の以前と以後とでは,教育の考え方はまったく違ってきました。それは「たのしい授業」という考えが有るか無いか,また「授業の成功失敗をきめるのは授業を受けた人」という評価論の有無によって明らかです。教育の全面改造を目指して仮説実験授業を提唱して以来,体験した子どもと教師たちの圧倒的な支持を受け,世界の教育研究者につよい影響をあたえ続けている板倉聖宣の短編30章とその読み方。
はじめに …………………………………………………………………………3
これまでとは違う原理に基づいて考える ……………………………………11
もっと勉強すれば……/自分のすばらしさを発見していく子どもたち、そして僕
科学は自然発生しない ………………………………………………………………17
楽しい教師は自然発生しない/授業書の発明
石橋をたたいて堂々と渡る ………………………………………………………23
「石橋」をたのしく渡る/せめて一匹羊の強さを!
授業書作成における民主主義 ……………………………………………………29
民主主義の結果は「楽しさ」で/僕にとっての「民主主義」
理想主義と研究至上主義の成果 …………………………………………………35
理想なければ妥協なし/科学への信頼は人への信頼
教育に「実験」は許されるか ……………………………………………………41
今できそうなことを追う
科学を〈みんなのもの〉にする仕事 …………………………………………47
社会は教室の拡大図/だから仮説実験授業なんだ
アマチュア主義の伝統が生きる時代 …………………………………………53
アマチュア教師として生きる/教えたいことを教えられる喜び
物質同定の原理 …………………………………………………………………………59
「認識同定の原理」かも/「すべての子どもたち」とは
教育でしか実現できないこと ……………………………………………………65
「たのしさ」が未来をつくる力/あこがれて踏み出した一歩
問題意識を大切に ……………………………………………………………………71
「正しい実践的課題」をもつ/明るい見通しがもてる道
〈動機の構造〉から考える …………………………………………………………77
たのしい授業の文化に浸かる/長続きする楽しさ
楽しい授業への条件 …………………………………………………………………83
教師入門と民主主義/たのしい教師になるための条件
「理気論」と仮説実験授業 …………………………………………………………89
「楽しい授業」の座標/「自分が気持ちいい」でなくっちゃ
〈学んだ感動〉が記憶に残る授業 ………………………………………………95
授業は生き物です/「たのしかった」という記憶
感動的な発見と自由な発想をもとに …………………………………………101
「ナルホド!」と思う瞬間/「問題児」なんて、書けないな
科学的認識と文学的表現 ……………………………………………………………107
授業書は「文学作品」でもある/自慢話じゃ叱られるかな
教育が生まれかわるために ………………………………………………………113
ぼくの夢もつづきます/そっくりなこと、まるで違うこと
仮説実験授業の基本 …………………………………………………………………119
「たのしさ」の権利/科学と契約しちゃいます
おもしろくないことは勉強しない能力 ………………………………………125
「科学者とあたま」/「恩師」のことば
科学的教育学の成立 …………………………………………………………………131
再び「ぼくたちのルネサンス」/「偶然の幸運」から必然へ
絶対的自己賞賛 …………………………………………………………………………137
人生は一本の道でしか歩めない/「他人の笑顔」が快感のもと
「ないものがある」という認識 …………………………………………………143
「ゼロと1の間」を楽しむ/ゼロからのスタート
楽しい授業を実現する基本的条件 ………………………………………………149
「ありがとう」を実現する条件/子どもと教師の笑顔のモト
仮説実験授業とは何か ………………………………………………………………155
迷いはヤル気の証拠/恐ろしいけど素晴らしい世界へ
「教育の多様性」の重要性 …………………………………………………………161
「先生の仕事」を見直す/いると困る? いないと困る?
教育を根本的に考え直すとき ……………………………………………………167
一枚の感想文/ヒーロー出現の条件
「本当の民主主義」を学ぶ …………………………………………………………173
「ラブストーリー」は突然に/「ありがとう」が口ぐせ
自らを変革する授業 …………………………………………………………………179
「守り育てる」という言葉/自分を好きになれた自分の発見
教育における明治維新・仮説実験授業 ………………………………………185
「確かな証拠」をにぎりしめて/科学! ほんものの魅力
あとがき ………………………………………………………………………………………191
発表年月順のもくじ …………………………………………………………………………195
著者プロフィール ……………………………………………………………………………196
板倉 聖宣[イタクラ キヨノブ]
著・文・その他
犬塚 清和[イヌヅカ キヨカズ]
著・文・その他
小原 茂巳[オバラ シゲミ]
著・文・その他
目次
これまでとは違う原理に基づいて考える
科学は自然発生しない
石橋をたたいて堂々と渡る
授業書作成における民主主義
理想主義と研究至上主義の成果
教育に「実験」は許されるか
科学を“みんなのもの”にする仕事
アマチュア主義の伝統が生きる時代
物質同定の原理
教育でしか実現できないこと〔ほか〕
著者等紹介
板倉聖宣[イタクラキヨノブ]
1930年東京の下町(現・台東区東上野)に生まれる。1951年学生時代に自然弁証法研究会を組織。機関誌『科学と方法』を創刊。1958年物理学の歴史の研究によって理学博士となる。1959年国立教育研究所(現・国立教育政策研究所)に勤務。1963年仮説実験授業を提唱。仮説実験授業研究会代表(~2018)。1973年月刊『ひと』(太郎次郎社)を遠山啓らと創刊。1983年月刊『たのしい授業』(仮説社)を創刊。2018年まで編集代表。1995年国立教育研究所を定年退職(名誉所員)。私立板倉研究室を設立。サイエンスシアター運動を提唱・実施。その後「科学の碑」の建設なども。2013~16年度科学史学会会長。2018年2月7日逝去
犬塚清和[イヌズカキヨカズ]
1942年愛知県西尾市に生まれる。愛知学芸大学(現・愛知教育大学)卒業。1965年同市で中学校の教員となる(1967年~仮説実験授業研究会会員)。西尾サークルを拠点にガリ本発行の中心となる。教員を定年退職(2003年)後も全国をとびまわり、仮説実験授業研究会の事務局長を続けている。ルネサンス豊田高校校長・ルネサンス高校グループ名誉校長
小原茂巳[オバラシゲミ]
1950年宮城県登米郡に生まれる。1974年中央大学理工学部卒業。75年、東京都葛飾区綾瀬中学校で初めて教壇に立つ。すぐに仮説実験授業を知り、同研究会の会員に。中学生が楽しみに待つ授業記録「授業通信」を発明。その後、都内の公立中学校7校を経て、明星大学特任准教授。昭島「たのしい教師サークル」主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
-
- 和書
- 楽園 角川文庫