内容説明
「民主主義」が人を奴隷状態におとしいれることは珍しくない。戦争は、一部の好戦的な人々の力だけで起こすことはできない。自然と社会の問題に積極的に問いかける理系の目。「時代の変わり目」を力強くたのしく生きるための知恵と勇気の源がここにある。
目次
第1部 正義と民主主義の素晴らしさとおそろしさ(最後の奴隷制としての多数決原理;正義と民主主義の問題としての「いじめ」;「正義」と「善意」を考えなおすために―禁酒法/禁煙法の歴史から;間接民主主義を見直す―直接民主主義の恐ろしさと、「提案権」「決定権」;「正義の政治」にどう対処するか―「テロと戦争の時代の始まり」に)
第2部 新しい時代の理想と民主主義のありかた(オリーブ油と本と民主政治―古代ギリシアの文明の起源;理想主義の再発見;今後の理想をどこに求めるか―不思議な言葉「資本主義」のなぞ;浮動票の思想―予想変更と意見の変更について)
第3部 自分の頭で考えられる人間を(軍人たちの戦争と平和―「歴史から学ぶ」とはどういうことか;戦争は正義の衝突―中東戦争から学ぶ「ケンカ両正義」の原則;デマ宣伝を見破るには―科学的な考え方とは何か 高校生のために;科学とヒューマニズム―私の教育原理;未来を切り開く力;「心の持ちよう」と現実)
著者等紹介
中一夫[ナカカズオ]
1960年、鳥取県米子市に生まれる。1985年、国際基督教大学(ICU、生物学専攻)卒業。東京で公立中学校の教員(理科)になり、現在に至る。3人の子どもと妻との5人家族(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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