目次
1 “○子”さん研究、事始め(少なくなった“○子”さん;“○子”は「増えはじめた」のか?「始まった」のか? ほか)
2 有名な“○子”さんを探して(有名人の“○子”さん;明治初年の女官の名前 ほか)
3 “○子”の新時代(「“○子”の新時代」とは;一九〇〇年頃のかっこいい“○子”さん―「畠山勇子」と「園田勢子」 ほか)
4 その後の“○子”(“○子”と雑誌『青鞜』―“子”の字をつけるのか、つけないのか;当たり前になった女性の“○子”)
文献年表 “子”のつく名前の女性史を通して見る民衆中心の日本史
著者等紹介
板倉聖宣[イタクラキヨノブ]
1930年、東京生まれ。1958年、東京大学大学院数物系研究科にて理学博士。1959年、国立教育研究所(現、国立教育政策研究所)に勤務。1963年、仮説実験授業を提唱。1983年、編集代表として『たのしい授業』を創刊。1995年、板倉研究室を設立
橋本淳治[ハシモトジュンジ]
1964年、大阪生まれ。2004年、京都大学大学院人間・環境学研究科にて博士(人間・環境学)。現在、いくつかの塾・予備校にて社会科(主に高等学校公民「政治経済」科)の非常勤講師。仮説実験授業研究会会員
井藤伸比古[イトウノブヒコ]
1954年、愛知県生まれ。1976年、信州大学理学部物理学科卒。現在、小学校教師。仮説実験授業研究会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kitten
9
電子図書館より。なんで、こんなマニアックでニッチな研究書があるんだろ。アマチュア研究者の奮闘ぶりが面白かった。結論だけ書くと、もともと「子」は女性に対する敬称みたいなものだったけど、直接名前につけてもいいよね、みたいな話になり、明治から増え始めた、みたい。タイムリーなところでは、津田梅子も、本名は違ったけれどのちに子をつけて改名しているみたい。それが流行にのった結果なのか、逆に流行を生み出したのかはわからないけれども。2024/07/02
澄
5
【立読】なんか肩透かし。「一」と「了」で始まりから終わりまでが転じ一生、、、と聞いたことがあったのでその説が記載されているのを期待しておりました。2016/10/05
ybhkr
3
「◎子」という名前の由来研究。元々男性に対する「氏」に対して女性の敬称として使われていた「子」。とみ、という名前も庶民は「おとみ」「おとみさん」だが、高貴な女性は「富子」知的階級の女性に「富子女史」となる。明治時代までは戸籍の上で「子」がつくことはほとんどなかった。なるほど、花子とアンでハナが「おらのことは花子って読んでくりょ」と言っていた理由がわかった。第一次ベビーブームのころには庶民にも「子」が普及。性別がわかりやすいと重宝。わたしも「子」族の一人。名前を大事にしようと改めて思った。2015/03/04
じゃじゃじゃ
1
結果を披露するよりも、研究の仕方が中心的だったので、専門的には物足りなさを感じました。アマチュア研究であることはとくに隠されていない、むしろそのことについて繰り返して触れられているので、その点を責めても仕方がないのかもしれませんが、購入したときはそれがあまり明確ではなかったのです。研究をすることについて学習したいのであれば、お勧めができるのかもしれませんが。
Oke
1
子と言うのは尊称だったので身分の高い女性に付けられていた。名前の一部ではなく、氏や女史のような使われ方。子の字がついた名は不自然だったが、小説の主人公や有名女性に子の付く名前が増え違和感がなくなった。そして庶民にも広がって行った。文献年表が役立ちそう。2012/05/04
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