感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nozma
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フックがコルク片を顕微鏡観察し、そこに見られた孔に「細胞(cell)」と名づけたことで有名な本だが、単なるスケッチの寄せ集めではなくて、光学や燃焼理論、分子運動論など、物理や化学に関する考察が結構たくさん書いてある。原著の1/3程度の抄訳であり、かなり難解な原文を読みやすい日本語に訳し変えているということで、「意訳や誤訳が多い(中島秀人「ロバート・フック ニュートンに消された男)」などという指摘もあるが、読みやすいことは確か。原文に忠実な全訳だとちょっと気軽には読めないだろうと思う。2015/02/01