内容説明
人は何気なく生涯を送るだけでなく、目標を持って人生に挑むことがあります。挑む人々にとって、自然や社会や人は、巌しい環境になるだけでなく、時には資源や恵みになります。環境を資源や恵みと受けとめるためには、出会った環境と自分の感情などとを現実に即して調整する力が必要です。では、今、高齢期を迎えている「戦中」「団塊」世代は、とんな調整力をつけたのでしょう。「こころざし」を持つ、それが本書の回答です。
目次
ひとの生活と情念
情念の交差
故郷の原風景
都会に去った友を偲ぶ
敗戦直後の都会に生きる人々
都会で仕事に打ち込む人々
社会移動・異郷体験と「望郷」
海外移民や敗残兵などの「引き揚げ」と「望郷」
都会の遊興や享楽の世界で
経済成長を予感させた歌
「こころざし」の背景
家族への感謝と独り立ち
花も嵐も
自我の統合、愛燦燦
子どもたちが抱く「こころざし」
異郷漂泊体験と情念の調整―むすびにかえて
著者等紹介
山岸治男[ヤマギシハルオ]
日本文理大学教授・大分大学名誉教授。1947(昭和22)年、新潟県生まれ。新潟大学教育学部卒。公立小学校教諭を経て東北大学大学院教育学研究科入学。博士後期課程単位取得中退。公立小学校教諭を経て1980(昭和55)年、大分大学講師。1991(平成3)年から教授。2012年定年退職。2013年から現職。専門は教育社会学・社会教育学。50歳代半ばの学部改組時、必要を感じて佛教大学社会福祉学科(通信制)を卒業し社会福祉士資格取得(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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