内容説明
留守番電話にある日吹き込まれていた見知らぬ女の子からの別れの伝言―。
著者等紹介
パージュ,マルタン[パージュ,マルタン] [Page,Martin]
1975年生まれ。デビュー作『僕はどうやってバカになったか』(青土社)が批評家の注目を集め、世界的ベストセラーとなる。(現在30ヵ国以上の言語に翻訳されている。)
河村真紀子[カワムラマキコ]
翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きゅー
14
タイトルからしてゆるい。広告代理店で働く31歳のヴィルジルは神経症気味。そんな彼の留守電に女性から別れのメッセージが入っていた。しかし彼はそんな女性を全く知らない。ミステリではないので、何が起きたのかを突き詰めていくという話ではない。状況に応じて右に左に揺れながら生きているヴィルジルという人物の飄々とした姿を眺めて愉しむ物語だろうか。そのとらえどころのなさが、現代の人間を象徴しているのかもしれない。自分にとって一番盛り上がったのが洞窟探検用ヘルメットをかぶったまま町中を歩くシーンだったという地味な一冊。2014/04/21
Jessica
8
世界で最も好きな本の一つ。誕生日と年末年始は好きな本を読んでいたかったので久しぶりに読み返していました。 たぶん、この表題の愛が意味するのは「パリ」という街。「恋愛しその流れで子供が生まれてしまったら子育ての為にこの街を捨てることになるから、自分はそんなバカなことをしているわけにはいかない」というよく分からない考え方が非常に面白く、ツボです。 「別離ほどつらい体験はない」のくだり等、日常的に思う物事の解説も言葉の選び方が独特で最高。この淡々とした世界にずっと浸っていたいです。2023/01/02
泉を乱す
7
あ~~終わってしまった!ずっとずっとヴィルジル(主人公)とパリを歩いていたかったし彼の生活をずっと見てたかった。2021/01/25
ちぃ。
6
見知らぬ女性からの別れの留守電メッセージにまともに衝撃を受けちゃった男、ヴィルジルの話。何度もメッセージを聞いて、電話機抱えて精神分析医のもとへ。彼女は誰?なぜ?でもやっぱり記憶にないんだけど。この2週間程の行動をみるにヴィルジルってたぶん変なやつなんだろうけど、考えてることとかはわからなくもないというか、むしろかなりわかるというか。なんか親しみ湧いてきた。たぶん、愛の話。間違いなく変わった話。2013/08/20
駒
5
淡々と読めて妙な心地良さがありました。主人公のヴィルジルはちょっと変わっているけど、共感する部分もあるかなぁ。アルメルが一番好きな登場人物でした。特にドラマチックでもない、不思議な、でもたぶん愛の話。色んな愛の物語があってもいいし、肯定したいと思った。2021/11/02
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- 和書
- こんな先生に教わりたい