内容説明
西欧中世の宮廷は学問と教養、技芸と武芸を競いあう社交の場であった。中世初期には宮廷付属の礼拝堂付き司祭が作法と訓育をつかさどり、十二世紀以降は騎士が宮廷を舞台として、独自の理想的人間像を演じた。中世の宮廷文化こそ、西欧近代文化の基盤であった。
目次
宮廷文明の系譜
宮廷文明の歴史的変容の軌跡
“雉の誓いの祝宴”の文化史的意義
世俗騎士団の成立とその意義
“青鷺の誓い”と後日談
フランス史を通して見た死のイメージ
『中世の秋』を読む
著者等紹介
里見元一郎[サトミモトイチロウ]
1928年静岡市に生れる。1952年東京大学文学部西洋史学科卒業。1964年東海大学文学部助教授となり、1967年清泉女子大学助教授、教授を経て、1999年退職
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