内容説明
なぜ日本の憲法は平和憲法といわれたのか、それなのに、なぜ政府は自衛隊合憲なのか、などがはっきりわかる本。旧社会党の自衛隊合憲論が、もはや取り戻すことのできない大失政を犯したことなどもわかる。
目次
第1部 憲法九条の原点―なぜ世界に類をみない平和憲法といわれたのか(九条一項に書かれていること;九条二項に書かれていること;日本国憲法と「自衛権」;「文民」と「前文」 ほか)
第2部 憲法九条の歪曲―政府は、なぜ自衛隊を合憲というのか(政府が警察予備隊・保安隊を合憲としたそのわけ;政府が、いま自衛隊を合憲としているそのわけ;専門家は、いま自衛隊をどう捉えているか;政府の「解釈改憲」。また、政府などの「平和憲法」という言い方の誤用について ほか)
著者等紹介
粕谷進[カスヤススム]
1937年、東京に生まれる。1997年、日本大学教授となり、現在に至る。主な著書に、『現代の法律問題』(編著・法学書院、1979)、『法律オンチのための法律入門』(日本実業出版社、1980年)、『憲法第九条と自衛権』(信山社、1992)、『戦後日本の安全保障論議―憲法第9条と日米安保の原点―』(信山社、1992)などがある。国連平和運動維持活動(PKO)、日本の国際貢献、憲法9条をめぐる諸問題、北方領土問題など、研究の関心は、国際法・憲法・国際関係論に及んでいる
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感想・レビュー
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Ito Makoto
1
憲法9条について施行された時から現在までのその変遷を詳しく解説している。著者は護憲派でその憤りがひしひしと伝わってくる本だが、一貫して公平性を保っておりその論拠は論理的である。しかし、あえて言うのであれば「日本の防衛費は世界でも高い」という日本をあたかも軍事国家であるかのような表現があるが、防衛費をGDP比率で見れば世界最低ランクであり実際国の大きさ(国力)に対しては微弱で世界的に見れば安全保障に対する意識が低すぎるというのが実際である。
ゆーちゃん
0
日本国憲法の第9条について深く学ぶことができました。2009/10/05