内容説明
人間であることを忘れ、大鷲の翼を背中に隠して、あまたの山脈も一気に飛び越える術を仙界よりいただいた身を、後悔したことは一度もなかった。だが殷の紂王をしとめると誓った日から、阿紗幕は言い知れぬ苦しみを抱き続けてきたのだ。重苦しい心が晴れるのは、紂王討伐以外に有り得ぬと、自分自身に言い聞かせてはいたのだが…。古代中国殷王朝末絵巻。殷王朝末期の中国、不思議な星の下に生まれし阿紗幕は、紂王との対決に扶桑弓を放つ。
人間であることを忘れ、大鷲の翼を背中に隠して、あまたの山脈も一気に飛び越える術を仙界よりいただいた身を、後悔したことは一度もなかった。だが殷の紂王をしとめると誓った日から、阿紗幕は言い知れぬ苦しみを抱き続けてきたのだ。重苦しい心が晴れるのは、紂王討伐以外に有り得ぬと、自分自身に言い聞かせてはいたのだが…。古代中国殷王朝末絵巻。殷王朝末期の中国、不思議な星の下に生まれし阿紗幕は、紂王との対決に扶桑弓を放つ。