内容説明
親の老後や自身の将来ですら不安なのに、「ふがいないきょうだい」の問題がのしかかってきたら―著者自身を含む13の事例と専門家への取材をもとに、ヒントをひねり出す。
目次
序章 「あんた、あたいのテオになってよ」
1章 実家から離れないきょうだい(家業継承という名のパラサイト 根本美代さんの兄と妹;繰り返す問題行動、身の丈に合わない浪費癖 林田瑛子さんの弟 ほか)
2章 金の無心をするきょうだい(投げ銭で200万使い込む 小津ひかりさんの姉;手取り15万の妹にキャッシングを要求 浦今日子さんの兄 ほか)
3章 暴言を吐くきょうだい(アラサーで反抗期 影山桂さんの弟;兄の罪、母の罪 塩崎華さんの兄と妹 ほか)
4章 宗教にハマるきょうだい(仕事も生活実態もまったく見えない 三田結衣さんの義兄;日常会話ができない異色の生き方の姉 吉田潮の母の姉 ほか)
終章 縁を切っていい、離れていい
著者等紹介
吉田潮[ヨシダウシオ]
1972年生まれ。千葉県船橋市出身。法政大学法学部政治学科卒業後、編集プロダクションにて健康雑誌、美容雑誌の編集を経たのち、2001年よりフリーランスに(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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nyaoko
62
どうしてみんなそんな不甲斐ない兄弟にお金を出しちゃうの!みんなどんだけ金持ちなの!て、読みながら思った。泣け無しの金を出した人もいたけど、まぁ、人のことは言えない。私も幾らか貸したし、かえって来ない。貸した金とはそういうものだ。思うに、不甲斐ない兄弟には明らかに親からの愛情の差があると思う。母親は息子を甘やかし、父親は娘を甘やかす。親なら等しく愛してやれよと叫んだとあるキャラのセリフを思い出す。厄介な身内こそ、近くにいるべきではない存在だとつくづく思う。2023/07/03
たーさん💎💎
42
毎日のように息子が両親を殺害、弟が同居の姉を刺すなんて事件があります。ふがないきょうだい、親に困ってる人は少なく無いと思う。 身内だからって困った時にだけ頼ってくる妹に困ってます。私も少なからず縁を切りたいと思ってます。向こうも切りたいってよく言ってるしそれでいいと思ってるのに、独身だからって困った時にこちらを頼ってくるなんてわがまま過ぎる。私だけじゃ無いってこの本読んで少し気持ちが軽くなりました。親やきょうだいと縁が切れる制度ができるといいなあ。毒親に困ってる人も世の中にはいると思う。2025/03/11
ポロン
41
程度は違えど家族間でトラブルを抱える人は余多いるのではないか。家庭内の人権侵害に対して、日本社会は割と疎いと著者は説く。自分に対して害を与えてくるようなきょうだいと距離を置くことはできるのに、心理的な葛藤があり思うに任せない。一つは、やはり社会から無言の圧力『家族は助け合い』『老いた親を捨てるなんて何事だ』『きょうだいは仲良く』等、強い刷り込みによって、トラブルは可視化されにくい。親やきょうだいと仲が良いに越した事はないが、因習的に自分自身を縛り、自分自身を偽ることで疲弊することだけは避けていきたいと思う2025/03/25
おかむら
27
自らも困った姉を持つ著者が、ふがいない兄弟をお持ちの方々に取材。以前に「きょうだいリスク」という新書を読んだ時も思ったけど、きょうだい(自分のと夫のも)の生活不安ってなんか普段は見ないようにしてるけど加齢とともに気がかりになってくるのよね…。きょうだいといえども他所んちなのであんまり聞けないし…って話を友だちとたまにするけど(案外みんなそのてのモヤモヤ持ってるのよ)、この本も取材相手は女性ばかり。男性は家族のことを話したがらないそうです。身内の恥意識はなぜ男性に強いのか興味あるわ。2023/11/08
あまね
18
本書はリアルに『ふがいない』人々の凄まじいお話ばかりです。かなりの確率で共通しているのが、親は手のかかる『ふがいない』子供を溺愛し、金品も湯水の如く使い、いくら年齢を重ねても共依存していることです。事例を読んだから救われるということはないと思いますが、公的機関の使い方、専門家の意見等々は参考になると思います。2024/05/04




