内容説明
本書は、フッサールの現象学、とくに本邦では殆ど翻訳されていないミシェル・アンリの実質的現象学に基づき、心理学者や精神分析学者が各人各様に意味づけしているにすぎない夢の晋遍的・必当然的な本質を解明し、そこから眠りにおける感情性とはなにかを問うことにより本論へと導入していく。
目次
第１章 眠りの本質（眠りの本質は生理学によって解明されたか；パヴロフは眠りとはなにかを解明できたか；眠りと覚醒の日周期リズム；覚醒の本質；眠りおける関心；眠りの時間性；眠りの本質）
第２章 夢の本質（夢とはなにかは心理学によって解明されたか；深層心理学による夢の解釈；現存在分析による夢の了解；ミシェル・フーコーまたは夢と構造；サルトルまたは夢とイマージュ〈像〉；メルロ・ポンティまたは夢の両義性；夢の本質）
第３章 感情性とはなにか（心理学説；キェルケゴールまたは不安；ハイデガーまたは根本的情態性としての不安；サルトルまたは感情という意識；メルロ・ポンティまたは世界内存在の変容としての感情性；感情性とはなにか）
