スミス夫人たちの戦争―第二次世界大戦下のイギリス女性

タウンゼンド，コリン〈Ｔｏｗｎｓｅｎｄ，Ｃｏｌｉｎ〉/タウンゼンド，アイリーン【編】〈Ｔｏｗｎｓｅｎｄ，Ｅｉｌｅｅｎ〉/グループ・サイファー【訳】/山本 博子【監訳】

近代文芸社（1993/03発売）

• サイズ B6判／ページ数 297p／高さ 19cm
• 商品コード 9784773317336
• NDC分類 936
• Cコード C0095

内容説明

本書に載せた実話の数々は、二十世紀で最も悲惨な数年間、すなわち、歴史に第二次世界大戦として記されている時期を、妻や母として生き抜いた、あるひとつの世代の女性全員の証言である。

目次

「神様は重い荷物を背負うために背中を造られる」
「部屋の中に幽霊が飛び込んで来た」
「女の子二人、金髪で青い目がいいわ」
「家族全員が死んでしまった友人もいました」
「みんな大切な息子さんでした」
「息子の前歯を二本も折ってしまいました」
「マグカップ一杯のお茶とひからびたパン」
「太陽にまぶしく光る銀色の服」
「今でも菊の花を見るとたまらなくなります」
「幼い息子もイギリスのお役にたちました」〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[印度 洋一郎]

第二次大戦下、イギリス女性達の銃後の暮らしについての回想録を集めた、イギリス版「この世界の片隅で」。空襲、疎開、物資不足、住宅事情の悪化等、戦勝国のイギリスでも戦時下の生活は決して楽ではないと同時に、そんな中でも人間は楽しい事を見つけるという事がわかる。疎開先でジプシー一家にハリネズミのパイをご馳走になった、ドーバー海峡沿いの町では対岸のフランスからドイツ軍の砲撃(超音速で砲弾が飛んでくるので警戒する間がない)があった、空襲対策の阻塞気球の係留ロープが切れると煙突をなぎ倒して危ない等々興味深い話ばかり。

2023/09/02