失われた夜の歴史

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  • サイズ A5判/ページ数 511p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784772695435
  • NDC分類 230.5
  • Cコード C0020

出版社内容情報

<夜が暗闇だった時代の、驚くべき真実>
数々の賞・年間ベストブックに輝き、世界中で絶賛された名著、待望の刊行!

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産業革命以前、電灯などもまだなかった当時、
夜の暗闇では悪魔などが跋扈する一方で、
自由を求める人々は夜に解き放たれた。
そして夜間、一度起きてはまた眠る「分割睡眠」が常態だった。

文学・社会・生活・心理・思想・魔術――
私たちが忘れてしまった、夜の魅惑と恐怖を初めて描き尽くした傑作!

 ジョージ・スタイナー、テリー・イーグルトン、絶賛!
 数々の賞、年間ベストブックに輝く名著、待望の刊行

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::著者:: ロジャー・イーカーチ
ヴァージニア工科大学の歴史学教授。本書を含め、4冊の著作がある。

::訳者:: 
樋口幸子
訳書にエリザベス・アボット『砂糖の歴史』、マーク・ペンダーグラスト『鏡の歴史』など。

片柳佐智子
訳書にローレンス・ライト『ベッドの文化史』、ジュールズ・キャシュフォード『月の文化史』、 ジョン・ウィルズ『1688年:バロックの世界史像』など(いずれも共訳)。

三宅真砂子
訳書にローレンス・ライト『ベッドの文化史』(共訳)、サイモン・バロン=コーエン『共感する女脳、システム化する男脳』など。

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::目次::

はじめに:もうひとつの王国

●第1部:死の影
 第1章:夜の恐怖――天上と地上
 第2章:生命の危険――略奪、暴行、火事

●第2部:自然界の法則
 第3章:公権力の脆弱さ――教会と国家
 第4章:人の家は城塞である――良い夜のために
 第5章:目に見える暗闇――夜の歩き方

●第3部:闇に包まれた領域
 第6章:暗闇の仕事――仲間と共に
 第7章:共通の庇護者――社交、セックス、そして孤独   
 第8章:騎士ウォーカ―――王侯貴族たち   
 第9章:束縛から放たれて――庶民

●第4部:私的な世界
 第10章:寝室でのしきたり――儀式
 第11章:心の糸のもつれ――眠りを妨げるもの
 第12章:私たちが失った眠り――リズムと天啓

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::絶賛::

著者の近代以前の文明における「夜景」の研究は、
文学から社会史、心理学、そして思想史にまでわたっている。
これは第一級の先駆的な功績である。
――ジョージ・スタイナー

途方もなく広範囲にわたる、さまざまな文化の資料を漁り、
魔女から消火活動、建築、そして家庭内暴力に至るまで、
ありとあらゆることを教えてくれる。
――テリー・イーグルトン

・・『ワシントンポスト』『ニューヨーカー』『フィナンシャルタイムズ』
『ガーディアン』『ロンドンタイムズ』ほか、世界の50を超えるメディアで紹介。

◎賞
フィーアルファシータ国立歴史栄誉協会賞、チャールズ・スミス賞、
ヴァージニア図書館ノンフィクション部門賞ほか

◎年間ベストブック
『オブザーバー』紙、『ディスカバー・マガジン』誌、『ヒストリートゥデイ』誌(A Longman History Today)、
amazon.com のエディターズ・ベスト3(歴史学)ほか

内容説明

私たちが忘れてしまった、夜の魅惑と恐怖を初めて描き尽くした傑作!夜を暗闇が支配していた時代、悪魔などが跋扈する一方で、自由を求める人々は夜に解き放たれた。文学・社会・生活・心理・思想・魔術―「失われた夜」の全貌がよみがえる。数々の賞、年間ベストブックに輝く世界中で絶賛の名著、待望の刊行!

目次

第1部 死の影(夜の恐怖―天上と地上;生命の危険―略奪、暴行、火事)
第2部 自然界の法則(公権力の脆弱さ―教会と国家;人の家は城塞である―よい夜のために;目に見える暗闇―夜の歩き方)
第3部 闇に包まれた領域(暗闇の仕事―仲間と共に;共通の庇護者―社交、セックス、そして孤独;騎士ウォーカー―王侯貴族たち;束縛から放たれて―庶民)
第4部 私的な世界(寝室でのしきたり―儀式;心の糸のもつれ―眠りを妨げるもの;私たちが失った眠り―リズムと天啓)

著者等紹介

イーカーチ,ロジャー[イーカーチ,ロジャー] [Ekirch,A.Roger]
ヴァージニア工科大学の歴史学教授。『失われた夜の歴史』は、数々の賞、年間ベストブックを受賞。世界各国の50を超えるメディアで紹介されている。フィーアルファシータ国立歴史栄誉協会賞(2007)、チャールズ・スミス賞(2006)、ヴァージニア図書館・ノンフィクション部門賞(2006)受賞。年間ベストブック『オブザーバー』紙、『ディスカバー・マガジン』誌、『ヒストリー・トゥデイ』誌(A Longman History Today)、amazon.comエディターズ・ベスト3(歴史学)(いずれも2005年)選出(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

わんこのしっぽ

31
西ヨーロッパにおける夜の歴史。王公貴族、宗教の話もあったけれど、一番興味深かったのは村の女達が糸紡ぎや編み物を持ち寄ってお喋りに花を咲かせる寄り合いの文化。昼間の井戸端会議では話せない突っ込んだ事も話し合われたとこ。それを止めさせようとした男は袋叩きにあったとか…^^;そりゃそうでしょう。今だってそんなことしたらボコボコでしょ(  ̄▽ ̄)朝から日没まで働いた後の楽しみはやっぱり今も昔もあまり変わらないのね。そして空気の読めない男もいつの時代もいるのね~(  ̄▽ ̄)2015/04/19

sankichineko

21
夜の犯罪から、事故、寝台、労働、求婚と、睡眠以外にもこれほどの夜の営みがあるのかと驚かされる。膨大な一次資料を駆使したとあるが、引用がだらだら続いて散漫なところも多いのが残念。イーカーチ氏には、日本にあった夜這いの習慣を教えてあげたい。続編が書きたくなってしまうかも2015/12/26

磁石

20
街灯やら照明やらネオンやらで、夜は段々と夜ではなくなり、全てが明るみに現れた……ように思われたけど、違った。まだまだこんなにも隠されていた、いや、失われていた。一般に夜は怖しいものだがスカンディナビアの海賊たちは違った。世界最古の職業は娼婦ではなく夜警、レンブラントの『夜警』は題名を間違えてる、当時はゴロツキと浮浪者の担当。泥炭地の埋れ木/蝋燭の木、牛や馬の糞は臭いが燃料になった。夜の排泄物の汲み取り作業、アメリカの小作人/奴隷たちが自分たちが開梱した畑へと向かう夜の行列……。まだまだ知らないことだらけ2018/01/14

くさてる

15
産業革命の到来以前、電灯やガス灯が普及していない頃、人間にとっての“夜”はどういう時間だったのか。豊富なエピソードと資料を用いて、光のない世界で人間がどのように過ごしてきたのかが丁寧に解説された歴史書です。取りあげられているのは主に18世紀までの西欧社会の文化ですが、ちょっとしたファンタジー小説を読んでいるように面白い。人間はどこまでも人間。当たり前に過ごしてきた夜の世界が、実際はどういうものだったのかということを改めて提示され直したような気がします。2015/03/07

13
図書館本。産業革命以前のヨーロッパの夜の闇の中に渦巻いていたものが、様々な資料を元に掘り起こされる。現在のような証明がない時代、闇は恐怖そのものであり、身近なものでもあった。闇の中では、昼間の間は縛り付けられていた節度を捨て、あるいは溜まり溜まった不満のはけ口を求め、つかの間の自由を楽しめた。それが、仮面舞踏会であれ酒場の大騒ぎであれ、強盗窃盗暴力行為であれ。悪魔への恐怖、犯罪への恐怖、夜の中のさらなる仕事や思索、恋愛も遊びも休息も、色濃く詰まっていた。2018/09/24

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