内容説明
終戦の翌年、ジョンはやってきた。辛いときも楽しいときも、そばにはいつもジョンがいた。やがて少年は、ジョンとの約束を果たすために獣医師となる。動物と人の真の共存とは何かを、時代を超えて今の子どもたちに問いかける。小学校3・4年から。
目次
プロローグ わたしが眠る梨畑からヨッちゃんへ
1 昭和の少年ヨッちゃん
2 ヨッちゃんの仲間たち
3 ヨッちゃんと動物たち
4 ヨッちゃんの夏休み
5 さようならジョン
6 ヨッちゃんの「サクラサク」
エピローグ 70回目の命日に
ヨッちゃんのアルバム
著者等紹介
今西乃子[イマニシノリコ]
児童文学作家。公益財団法人日本動物愛護協会常任理事。特定非営利活動法人動物愛護社会化推進協会理事。大阪府岸和田市生まれ。著書『ドッグ・シェルター』(金の星社)で、第36回日本児童文学者協会新人賞を受賞。執筆の傍ら、愛犬・未来をテーマに小・中学校を中心に「命の授業」を展開。日本児童文学者協会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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しおり
25
実話を元にした児童書。動物大好きなよっちゃんと愛犬のジョンは大の仲良し。昭和の色濃いよっちゃんの子供時代の様子と共に描かれたジョンや動物とのエピソードに頬が緩みます。お動物に対する責任についてのお父さんの言葉、読んでいる子供達に届くといいな。時が過ぎ、ジョンも年をとりました。そして、ついに別れの時が来た時のよっちゃんの様子には泣かされちゃったなあ。そのよっちゃんが偉い獣医さんになって沢山の動物を助けたそうです。それを空から見守るジョン。二人はいつも一緒なのですね。2022/04/14
のり
15
終戦後、野良犬だったジョンを飼ったヨッちゃん。古き良き時代とはよく言ったもので、父が寡黙だが人としての道を導き、先生もまた恩師と言える、生徒の芯の部分までしっかり理解し、可能性を与える。これはのちに動物学者となる山根義久さんの本当の話で、ジョンが寿命まで愛され愛した家族としてホッコリさせられる。小学生にも読んでほしい1冊。2023/01/26
yasuko
3
ヨッちゃんの幼い頃のジョンとの思い出話。ジョンは賢い、いい犬だったんだなと読んでいて思う。2024/06/24
2時ママ
1
次女 小5 ひとり読み。2022/03/21
読書国の仮住まい
0
スピッツの血が入ったジョン。 時は戦時中で、軍部の畜犬献納運動が始まっている。 飼い犬であれば供出されていただろうが、幸いにも野良犬であったため供出を免れる。 戦後、山根さんと畑で出会ったこと縁で飼われるようになる。 その息子、ヨッちゃんの登下校にずっと付き添うのが日課。 給食の残り、コッペパンを貰うけど嬉しいのは一緒に過ごす時間。 ジョンは今倉吉の梨畑の木の下に眠り、ヨッちゃんは毎年そこを訪れることを絶やさない。 なおヨッちゃんこと山根義久は世界初の動物用超小型人工心肺装置の開発に成功した獣医師である。2025/01/15
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