内容説明
2020年10月、北海道神恵内村と寿都町が核のゴミ(高レベル放射性廃棄物)の最終処分場の文献調査に応募した。原子力発電環境整備機構(NUMO)は、「地層処分」を目指すが、複雑な断層や地質構造、地震、火山の多い日本列島で安全な処分が担保できるのか?!
目次
第1章 地層処分とは
第2章 日本と海外の取り組み
第3章 地層処分についての日本学術会議の回答と提言
第4章 10万年の安全!?
第5章 日本の地質の特異性
第6章 「科学的特性マップ」を考える
第7章 日本で地層処分は可能か
著者等紹介
古儀君男[コギキミオ]
ジオサイエンスライター。日本地質学会/日本火山学会会員。1951年生まれ。元京都府立高等学校教諭。金沢大学大学院理学研究科修士課程修了。専攻は地質学、火山学。海外の自然遺産や地質の名所を訪ね歩き、地震や火山、地質などをテーマにした学習会を行うなど、「地学」の普及に努める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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zero1
44
原発は【トイレ無きマンション】と呼ばれる。使用済み核燃料をどこに埋めるか未定のまま運転している現実。既に地下300mでの地層処分は決まっている。誰もが自分の近くには来て欲しくない。日本で10万年【安定した場所】がある?この国の地下は複雑で地震や地下水、 火山の影響を受けやすい。☢️著者は地質学が専門のため、後半は一般人に読みにくいか。【核のゴミ】を増やし続けていい?NUMOのインチキと日本学術会議の提言。【原発の再稼働は中止、が前提】(P148)なのは当然。☢️21年初版だが読メでは、ほぼ無視(後述)。2024/04/03
乱読家 護る会支持!
7
4つのプレートに挟まれ、さまざまな地殻変動によってできた日本列島。 当然、これからも、大地震、火山の爆発、地面の隆起・沈降などの地殻変動は起こり続ける。 一方で核のゴミである「高レベル放射性廃棄物」は、自然のウラン鉱石レベルまで放射能レベルが下がるには10万年程度の年月が必要である。 原子力発電に対しての賛否は、横に置いて、 10万年のリスクを負う事業に対して、現在の地方自治体がその決定に関与することに違和感がある。 2021/12/26