内容説明
まるでぞうさんでも乗っているかのように体が重い…。だれにでも起こりうる難病、CFS(慢性疲労症候群)―日々の辛さの実録。
目次
発病…何が起きたの?
気合いじゃどうにもならない
悔しいよ
信じてもらえない
CFS?何それ
見つけた!
診断…ついに
思っていた反応と違う…
入院
悪化
心と体の闘い
カウントダウン
救いを求めて
静か
切なる声
生きてゆく
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
美登利
91
衝撃的でした。慢性疲労症候群の名称は知っていたし大体辛いと言うのは分かっていたつもりでしたが。まさかのまさか、こんなに起き上がることもできず、トイレに這っていく、食事も喉を通らず人間の生命の限界までの体重まで落ちるほど寝たきりの生活だったとは。医学が発達した現代でさえ、原因も治療方法も未知であることは、流行中の新型コロナに置き換えてみるとその大変さが理解出来やすい。人の心無い言動で傷つきながらも、少しずつ描き貯めたこの本が出版されたことは本当に素晴らしい。誤解されやすいこの病名は即刻変更して欲しいです。2020/05/29
とろこ
63
コミックエッセイ。健康だったのに、ある日突然、「慢性疲労症候群」に罹患した著者。しかも、この診断に至るまでに何年もかかった。どうしようもない程の不調に苦しめられているのに、怠けているとか、仮病だと思われる。しかもこの病気は、名前で誤解されている。単なる疲労とは違い、この病気は、重症化すると寝たきりにもなるのである。是非とも呼称を変更し、そちらに統一してほしい。そして、一見健康に見える人でも、実は何らかの病や障がいを抱えているのかもしれないと、他人の事情を想像できる人が増えてほしい。多くの人に読んでほしい。2019/07/07
たまきら
38
ずっと病気一つしなかった著者が、ある日突然何もできなくなる。何をしても極度の疲労に見舞われる。当然周囲からの理解は得られず孤立し、夢だった仕事はあきらめざるをえず、問題を起こしては転職を続け…そしてようやく診断され病名が判明したけれど、スタート地点から先が膠着状態という現実…!呆然としました。作者さんにはぜひ安静できる環境に身を置いてほしいです。しかしおそろしい…!2022/08/17
1959のコールマン
38
☆20。かわいい表紙とは裏腹のかなりヘビーな内容。ME(筋痛性脳脊髄炎)/CFS(慢性疲労症候群)の分かりやすい本として読んだのだが、これ程重傷だとは・・・。言葉が出ない。とにかく多くの人に絶対読んで欲しい本だ。なにせこの病気は誰もが罹患する可能性があるから。重すぎてこれ以上文章が書けない・・・。2019/11/08
nana&qoo
36
慢性疲労症候群という言葉に聞き覚えはありましたが、ここまで辛い症状だったとは。著者も言う通り、病名を変えるべきだと思いました。インフルエンザの時のような倦怠感がずっと続き、食欲や思考力すら奪われる恐ろしい病でした。読み終えて、この病気に罹患しつつ本を1冊仕上げる事がどれだけ大変な事だったか想像に難くありません。生き地獄のような闘病生活の中で、慢性疲労症候群に対する理解を少しでも深めてもらおうと筆をとった著者に、心から敬意を表します。2019/08/01