内容説明
世界最悪の紛争地ソマリアをなんとかしたい。どうしたらこの世界からテロをなくすことができるのか?「対話」ができないとき、ぼくらはどうするべきなのか?現代のテロと紛争の解決に向けた新たなアプローチ!
目次
第1章 自爆テロリストになった少年
第2章 内戦で破壊された国から生まれたテロ組織
第3章 ケニアで出会ったソマリアギャングの若者たち
第4章 生きるためにギャングになるしかなかった若者たち
第5章 ソマリアギャングを社会復帰させる
第6章 ギャングからテロリストへ
第7章 テロを止められない6つの理由
第8章 テロを止める2つの方法
第9章 テロリストを生み出さないために国際社会がすべきこと
第10章 テロと紛争をなくすために私たちにできること
著者等紹介
永井陽右[ナガイヨウスケ]
NPO法人アクセプト・インターナショナル代表理事。1991年神奈川県生まれ。2015年3月早稲田大学教育学部卒。2016年12月ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスの紛争研究修士課程卒業。早稲田大学在学中にソマリアの大飢饉と紛争の問題を知り、NGO「日本ソマリア青年機構」を設立。2017年よりNPO法人化し「アクセプト・インターナショナル」の代表理事を務める。第28回人間力大賞(外務大臣奨励賞)、小野梓記念賞特別賞など受賞多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ずっきん
70
娘本。YAだけあって至極わかりやすい。言葉や事例を選んでいると思うけれど、少年達がギャングやテロリストにスカウトされる惨たる状況と背景は充分に伝わってくる。2017年刊行。2020/08/31
あじ
50
世界から孤立している紛争国ソマリアの現状を憂いた、日本の若き一青年の著作。「テロと紛争をなくすために必要なこと」を提案するばかりでなく、実際にプロジェクトを始動し現地での実績を積み重ねている(NPOを法人化)。国境なき医師団が撤退を余儀なくされるほど、手が付けられないソマリア。日本のメディアも積極的に報道しないため、暗黒のベールに包まれています。テロに加担するギャング達の生の声と、写真と注釈を一助にして解決方法を想像してみる─それが本書の主旨だと思います。2017/12/17
那由田 忠
25
世に武器なき平和を唱えたり、戦争の語り部について学んだりする日本人は多いが、世界各地で実際の平和実現に関わる人もその方法論も少ない。学生時代から悲惨な内戦国ソマリアでギャングの社会復帰を行い、社会人としてテロリストの脱過激化とリハビリに取り組んでいる話。平和や国際協力の分野でこうした活動への参加も紹介本も少ないので、大人にとっても必読の本である。冒頭部で自爆テロ前につかまった16歳少年の話があり、小ぎれいなリクルーターから高い給与で誘われた結果だ。なお、本のタイトルの13歳は出てこない。うまい宣伝策だね。2022/02/23
kitten
20
図書館本。娘の平和教育用の参考資料。テロを防ぐには、一人一人異なるテロリストの背景を紐解き、社会に受け入れられるよう教育する、という本。対テロ、紛争の国際貢献なんて、好きでやる人は誰もいない。でも、誰かがやらなきゃいけない。我々一般人としては、とにかく関心を持つことが一番大事。ちなみに、この本の中に13歳の自爆テロリストの具体的な話は出てきません。タイトルでうまく煽っている本。2018/08/03
Koichiro Minematsu
18
国家間の戦争とは違い、テロリズムとの戦いは、武力で解決できるものではない。それを力強く証明する取り組みが紹介されている。受け入れることから、一人ひとりのアイデンティティーに目を向けるということ。対話でも難しいそれ以上の問題をリハビリプログラムで地道に活動する。息子に買った本ですが、息子ともテロについて話し合うことから始めたい。2017/09/17
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- 和書
- 素敵な圧迫