出版社内容情報
まだ自然が多く残る山あいの地、愛媛県西予市野村町にある野村学園では、障害のある児童、成人約80名が、共に学び、作業しながら寮生活を送っている。
子どもたちが生活の中で見つけた感動をすぐに詩に書き、それを版画に彫った「版画詩」の世界。
珠玉の版画詩112篇を収録。
粘土遊びの最中に、よく練られた柔らかい粘土の板に針金で、どうしたはずみか、
「うつくしい れんげが/たんぼに/さいています」
「せんせい、/きれいな はなを/とってあげろうか」
という言葉を書いたのです。(中略)子どもたちが未熟な私の師になってくれた瞬間でした。
(仲野猛「本書を手にされた皆様へ」より)
仲野 猛[ナカノタケシ]
障害者支援施設野村学園元施設長
目次
愛の木
力といのち
山の上の二本の木
マラソン先生
みかん
おぼんの花火
せみとり
たかいやま
あんまきさん
楠〔ほか〕
著者等紹介
仲野猛[ナカノタケシ]
1942年愛媛県松山市に生まれる。1964年法政大学文学部卒業。1966年野村学園開園と同時に施設職員として勤務。詩教育に力を入れ、版画詩による自己表現で障がいのある子の社会参加を支援する。1998年度より野村学園園長。2001年に退任後は「野村学園詩作会」で指導に当たる。愛媛出版文化賞(1998年)、愛媛新聞賞(2003年)受賞。勲五等瑞宝章受章(2002年)
郡山直[コオリヤマナオシ]
1926年鹿児島県奄美群島の喜界島に生まれる。1947年に鹿児島師範学校、1949年に沖縄外語、1954年にニューヨーク州立アルバニー大学を卒業。米国留学中1952年ころから英詩を書き始め現在に至る。1961年から1997年まで東洋大学教授、現在、東洋大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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