出版社内容情報
■道徳教科書のモデル『私たちの道徳』
安倍政権が道徳の教科化を計画し、文部科学省がモデルのテキストを作り、その使用が教育現場で半ば強制されている。
「夢」「家族」「きまり」「国」の4つのキーワードで構成される『私たちの道徳』を採用されている個々の教材の良否の検討を通して、その体系的意図を読み
取った右傾化教育に警鐘を乱打する新著!
この『私たちの道徳』は日本国憲法を含むあらゆる国際人権論に反したもの
で、結果として日本人の知性を劣化させ、日本を国際社会から孤立させる!!
第1章 小学校1・2年テキストを読む
競争原理刷り込みへのプレリュード/二宮尊徳像の国家主義的歪曲/他者の不在/自国文化の無批判な讃美へのプレリュード/国連憲章や憲法も「きまり」/「子どもの貧困」の無視/「ふるさと」の衝撃
第2章 小学校3・4年テキストを読む
ILO労働時間条約と日本/本格的な競争原理の刷り込み開始/語られない他国の古典/同性愛者の人権と法律の歴史的相対性/語られない他文化の影響/語られない労働者の権利/家族という病/社会の矛盾を詠んだ啄木/「和食」って何?
第3章 小学校5・6年テキストを読む
吉田松陰のアジア侵略思想/「懐疑」なき「好奇心」/マリー・キュリーの放射線障害死/「江戸しぐさ」は現代人の偽作/現代日本の貧困と犯罪/黄熱病の病原体はウィルス/ジュゴンと辺野古の基地建設/基本的人権は無条件の権利/人権の「人」は「個人」/「郷土」と「国」の不連続性/国連個人通報制度と日本/明治維新から後発帝国主義国家へ
第4章 中学校テキストを読む
自己責任の刷り込み/曽野綾子氏の人種差別記事/『私たちの道徳』はブラック企業の露払い/国際民主主義とLGBT/『私たちの道徳』の厚顔/君が代はダサいから歌わない/人類滅亡の蓋然性/杉原千畝vs『私たちの道徳』/日本はナチス・ドイツの同盟国/国連UPRと日本/語られない企業の人権擁護義務/『私たちの道徳』を否定する世界人権宣言/語られないガンジーの不労所得批判/家族礼賛と生活保護の切り捨て/「ふるさと」の重層性/日本国は国民に何をしたか/日本を有難がらなかった
道元/人類の合理的選択としての人権
半沢英一[ハンザワエイイチ]
1949年生 東北大学理学部数学科卒、理学博士(数学)。元北海道大学、金沢大学教授/いしかわ教育総合研究所・教育政策部会長
感想・レビュー
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那由田 忠
入江・ろばーと
daidaidaihuku