内容説明
紛争、自然災害、貧困、女性の低い地位…。さまざまな理由で必要な医療を受けられない人びとがいます。国境なき医師団日本のスタッフが体験した、世界の人道危機の状況と医療援助の現実。みんなが医療を受けられるようにするためなにができるか、ともに考えるための書。
目次
第1章 小さな村がある日避難民キャンプに
第2章 毎年250万人の子どもたちが栄養失調で亡くなっている
第3章 HIVとともに生きる子どもたち
第4章 命の危険にさらされる女性たち
第5章 心に傷を負う子どもたち
第6章 顧みられない病気、カラアザール
第7章 なにもない場所で医療援助をはじめるために必要なこと
第8章 紛争地で医療・人道援助を妨げるもの
終章 医療・人道援助がいらなくなる日に向けてあなたができること
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ののまる
9
先進国の豊かな人びとが必要とする病気の薬が開発されるため、途上国が今必要とする新薬は開発されず、また高額である。それさえあれば短期間で人の命が救われる薬だとしても。2016/02/10
次郎作
6
国境なき医師団の活動が分かりやすくまとまっていた。 みんな軽んじているけど、広報も活動の中の大きな役目だと思っている。 知ることが、すべての始まりだと思う。2018/09/13
けんとまん1007
6
この事実。一人でも多くの方に知ってほしい。知らないことからくること、慣習からくること、戦争、対立からくることなどなど。そこに、中立の立場でということも、とても困難だということが改めて痛感する。そして、一番新鮮だったことが、ロジステイックの観点。考えれば、当然のことなのだが、何もないところに拠点を作り、そこを維持することの困難さ。最後に書かれていること。それぞれに何ができるのか?ということだ。2013/10/31
Yuko Kimura
4
子どもが生まれて健康に育つのは、とても稀で幸せが味方してくれているのだと、よくわかった。女性の低い地位、出産の成功率の低さ(1/4)、栄養失調、マラリアやはしかなどの病気、紛争による殺人や誘拐、世界の98%がこのような脅威にさらされている事を、日本人は忘れてはいけない。2014/05/16
カドリール
4
なぜ問題が生じているのかわかりやすく述べられ、わりと若い子でも関心があれば学べるよい啓蒙本だと思います。ぶれない理念と切迫感が伝わってきました。わが家はこの本をきっかけに話し合って、わずかですが定期的に寄附することを始めました。2013/11/02
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