内容説明
遺骨は沖縄戦の証言者―。ガマの奥でうずくまる少年、正座して自決した住民、たこつぼ壕にくずおれた兵士…。30年間、沖縄戦の遺骨と戦争遺物を収集・記録してきた著者が語る沖熱戦の真実。
目次
第1章 遺骨収集作業に出会う
第2章 沖縄で戦争があった
第3章 ガマに残された遺骨が語る戦争
第4章 ぼくが「ガマフヤー」になったわけ
第5章 遺骨収集作業を市民の手で
第6章 掘り出された遺骨や戦争遺物たち
第7章 遺骨を記録することで見えてきたこと
第8章 ぼくが手榴弾から教えてもらったこと
第9章 不発弾で人の命を救う
第10章 遺骨を家族のもとへ帰したい
第11章 遺骨に会い戦争を自分の目で確かめる
著者等紹介
具志堅隆松[グシケンタカマツ]
1954年、沖縄県那覇市生まれ。沖縄戦遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」代表。1982年以来、遺骨収集活動を続けている。2011年度、吉川英治文化賞を受賞。NPO「県民の手による不発弾の最終処分を考える会」代表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ナディ
30
涙が止まらなかった。たくさんの遺骨がまだ埋まっている。故郷に帰ることができずにいる日本兵。その何倍もの犠牲になった沖縄の人々。この現実から目を背けてはいけない。沖縄の人々の身元を確認する手がかりがないことが切ない(DNA鑑定はできるにしても)。2016/10/17
ジョニー
8
戦後70年。いまだに故郷に帰れず土の中にいる遺骨のことを考えたことがありますか。そう、訴えかけてくる本。遺骨収集に右も左も無い。少しでも気になったら手にして欲しい一冊です。2015/02/16
アイス1億円
7
沖縄に行くときに絶対考えちゃう内容でした。あんまり日常で死を感じることってないんですが、考えてみれば沖縄って表向きは楽園のような場所だけど、一皮めくれば血や死の匂いが漂っている場所なんですよね。2017/04/02
マキロン
4
映画を観る前に、と思い。出版年は2012年、本の中の具志堅さん若い!ずっとこの活動を続けていらっしゃることに頭が下がります。国は税金の使い方、完全に間違ってるよな。2024/07/27
ゆうか
3
沖縄ではまだ戦死者の遺骨が毎年80〜100体見つかるらしい。沖縄の海では戦死者の霊が出るとか聞くけど意外だった。ホームレスの雇用も作ろうとしている著者は発想が柔軟だ。あとがきにかえてが面白かったなあ。2014/08/13