内容説明
心理療法の統合とは、クライエントの過去の関係性がもたらす影響に「面接室において共同創造されるもの」を通して接近し、セラピスト各々がその癒しのために心理療法の豊饒な歴史のすべてを活用する作業である。現代の統合的心理療法は、アウトカムリサーチを基盤とし、愛着とトラウマの感情神経科学を礎に、スピリチュアル次元を伴う治療関係が駆動する個別的かつヒューマニスティックなプロセスとなる。本書はその広大な知的・実践的領野から100のポイントを厳選、特定の学派に唯一の正解を求める臨床家に、クライエント志向かつ関係志向のオルタナティブを提示する。
目次
1 心理療法への統合的アプローチ
2 統合に関する文献レビュー
3 幼少期からの関係の重要性
4 自己の発達の諸次元
5 統合的心理療法家のための問題のフォーミュレーション
6 統合的心理療法のプロセス
7 統合的心理療法のための技法と戦略
8 倫理と専門職の実践
著者等紹介
ギルバート,マリア[ギルバート,マリア] [Gilbert,Maria]
ロンドンのメタノイア研究所統合部門の共同責任者であり、研究所の統合的心理療法修士課程とコーチング心理学修士課程のプログラムリーダー
オーランズ,ヴァーニャ[オーランズ,ヴァーニャ] [Orlans,Vanja]
メタノイア研究所とミドルセックス大学の共同プログラムである専門課程によるカウンセリング心理学と心理療法博士号プログラムのリーダー。メタノイア研究所統合部門の共同責任者でもある
前田泰宏[マエダヤスヒロ]
関西学院大学大学院文学研究科心理学専攻博士課程前期課程修了(文学修士)、現在、奈良大学名誉教授、臨床心理士、公認心理師。専門/統合・折衷的心理療法、マインドフルネスに基づくアプローチ
東斉彰[アズマナリアキ]
関西学院大学大学院文学研究科博士前期課程修了(文学修士)、大阪心理療法センター所長、九州大学医学部付属病院心療内科技官、一般財団法人住友病院臨床心理科主任、広島国際大学大学院心理科学研究科実践臨床心理学専攻教授を経て、甲子園大学心理学部教授/羽衣カウンセリングオフィス共同代表。専門/統合・折衷的心理療法、認知療法・認知行動療法、比較思想・比較文化論から見た心理学・心理療法論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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