内容説明
コラージュ療法は、設備や用具を必要とする箱庭療法や遊戯療法が施行できないときに、それらと同等の効果をもつ心理療法を目指して本書監修者によって考案され、長年にわたって実践と研究が積み重ねられてきた。本書では、簡便で取り組みやすい「切り貼り遊び」が、子どもから高齢者、身体や心に障害をもつ人や表現が苦手な人などに世代や表現力、症状などを問わずにあらゆる臨床領域で適用できることが実践の記録から示される。また、他の心理療法との併用、グループでの実施や異文化での実践、心理臨床家の教育訓練、他分野への応用といったテーマでコラージュ療法のさらなる広がりが描き出される。「切り抜き素材」という言語を手がかりに、心の内奥からのメッセージを丹念に拾い集め、意識との間に定位させるという繊細ながらダイナミックな技法の魅力を伝える実践の書。
目次
第1部 コラージュ療法の実践と展開(困ったときのコラージュ療法―コラージュから学んだこと;長期ひきこもり男性のコラージュ療法―作品に表れたひきこもり心性とその成長の歩み;コラージュ・ボックス法におけるつながりの回復;グループ・アプローチにおいてコラージュ療法の果たす役割―チャリティイベントのがん患者・精神科デイケアのメンバーとともに;「自死遺族の会」でのコラージュ療法 ほか)
第2部 使い方のヒント:さまざまな現場からの工夫の声(コラージュから学ぶこれからの子育て支援;乳幼児臨床とコラージュ;「つながる」感覚;コラージュ療法を臨床に取り入れてみませんか?;物語ることとコラージュ療法 ほか)
著者等紹介
森谷寛之[モリタニヒロユキ]
京都文教大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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