内容説明
本書の構成は、読み進めながら33のワークをこなすことにより、個人の感情とパートナー同士のやりとりに焦点を合わせ、パートナーとの絆をよりよいものにするための方法を提示する。具体的には、まず(1)関係にまつわる欲求が満たされない時に双方でどういう反応が起こるのかを知る、(2)双方の感情を理解する、(3)双方の感情、欲求、希望、願望について語り合う、このプロセスを踏むことで二人の信頼を深めていく。パートナー間で有意義な会話を重ねることによりお互いを尊重することが可能となるだろう。最近では、日本でもカップル療法に対する関心が高まりつつある。本書は「カップル療法の基礎を学びたい」、という臨床家の方にとっても、また「カップル間の関係を改善したい」、という当事者の方にとっても有用な一書となるだろう。
目次
はじめに:これは誰のための本なのでしょう?
私たち、なぜこうなったんだろう?―パートナー関係における3つの苦痛のサイクル
愛着の絆―生き残りを助けるもの
パートナーと私―私たちの人間性や、親密な関係における振る舞い方に影響を与えたのは何か?
感情(1)―どうすれば感情を理解できるか
感情(2)―私とパートナーは何を感じているのか?
対処しにくい感情―軽蔑、傷つき、恥、罪悪感、嫉妬
確固とした絆を「よい意図」で築く
絆の再構築
二人の関係が傷を負ったとき―どうすればダメージを修復できるのか?〔ほか〕
著者等紹介
岩壁茂[イワカベシゲル]
早稲田大学政治経済学部卒業、McGill大学大学院カウンセリング心理学専攻博士課程修了(Ph.D.)。札幌学院大学人文学部助教授、(現)お茶の水女子大学・基幹研究院・教授。研究領域は、「人はどのように変わるのか」というテーマをもとに、感情に焦点を当てた心理療法のプロセスと効果研究を行っている。臨床家の訓練と成長、心理療法統合などのテーマにも関心をもつ
柳沢圭子[ヤナギサワケイコ]
翻訳業。上智大学外国語学部英語学科卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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