精神医療・診断の手引き―DSM‐3はなぜ作られ、DSM‐5はなぜ批判されたか

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精神医療・診断の手引き―DSM‐3はなぜ作られ、DSM‐5はなぜ批判されたか

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  • サイズ B6判/ページ数 201p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784772413862
  • NDC分類 493.72
  • Cコード C3047

出版社内容情報

精神科診断は「症状をじっくりと観察する」ことが第一である。DSM-3成立からDSM-5出版までの流れを追いながら、著者の精神科医療への思いを綴る。

精神科診断は、DSMというマニュアルに頼るのではなく「症状をじっくりと観察する」ことが第一である。当たり前のことだが、それを実践している精神科医はどれくらいいるだろう。
診断は「病名を付ければよい、そして、それに基づいて薬を処方すればよい」という傾向が強まったのは、DSM-?Vが導入されてからだ、と批判的に言う人がいるが、そうではない、と著者は考える。そこには現代精神医学が抱える問題があり、DSM-?Vが「必要」になった背景とその後の展開、そして、DSM-5の作成をめぐっての「批判」を紹介しながら、著者の治療論を語る。

序文:第18代目中村勘三郎の体験
第1部 DSM-?Vはなぜ必要とされたか
 治療のための診断とは
 診断の不一致
 医療保険と精神科医療
 精神医学の医学化とDSM-?V
 信頼性の向上と多軸診断
 DSM-?Wの登場
第2部 DSMと過剰診断・過剰治療
 過剰診断・過剰治療
 Disorderの訳語をめぐる議論
 うつ病の多様化が意味すること
 新型うつ病にみる問題
 双極?U型障害
 双極性障害および関連障害群
 性機能障害と予防拘禁
第3部 DSM-5の失敗が教えること
 DSM-5の概要とDSM-?Wからの変更点
 DSM-5が目指したパラダイム・シフトと挫折
 DSMの秘密主義
 DSMと経済問題
 DMDDと小児の双極性障害
 生物学的な指標の導入
 RDoC
 ディメンションかカテゴリーか
 予防概念導入のための必要条件
 臨床家の判断への回帰
 死別反応は病気か
 DSM-5と症例の概念化
 治療関係の基礎を作る診断面接
第4部 今後の精神医療への展望
 こころの健康を実現する環境
 薬に頼らない治療を考えるとは?
 裁判に負けた名門の精神療法専門病院Chestnut Lodge
 地域との連携の重要性
 宮城県女川町での実践とその後の広がり
 精神療法の有効性とは
 人とITとの協働
 iCBTの活用の実際
おわりに

【著者紹介】
(独)国立精神・神経医療研究センター 認知行動療法センター

内容説明

精神科診断は、DSMというマニュアルに頼るのではなく「症状をじっくりと観察する」ことが第一である。当たり前のことだが、それが忘れ去られようとしている。「病名を付ければよい、そして、それに基づいて薬を処方すればよい」という風潮が強まったのは、DSM=3が導入されてからだ。と批判的に言う人がいるが、著者はそうではない、と考える。そこには現代精神医学が抱える問題がある。DSM‐3が「必要」になった背景とその後の展開、そして、DSM‐5の作成をめぐっての「批判」を紹介しながら、著者の精神医療論を語る。

目次

十八代目中村勘三郎とDSM
第1部 DSM‐3はなぜ必要とされたか(治療のための診断とは;DSM‐3を生んだ精神医療の医学化 ほか)
第2部 DSMと過剰診断・過剰治療(過剰診断・過剰治療;Disorderの訳語をめぐる議論 ほか)
第3部 DSM‐5の失敗が教えること(DSM‐5の概要とDSM‐4からの変更点;DSM‐5が日指したパラダイム・シフトと挫折 ほか)
第4部 今後の精神医療への展望(こころの健康を実現する環境;自殺対策のための略戦研究 ほか)

著者等紹介

大野裕[オオノユタカ]
(独)国立精神・神経医療研究センター認知行動療法センター長。(一社)認知行動療法研修開発センター理事長。1950年、愛媛県生まれ。1978年、慶應義塾大学医学部卒業と同時に、同大学の精神神経学教室に入室。その後、コーネル大学医学部、ペンシルバニア大学医学部への留学を経て、慶應義塾大学教授(保健管理センター)を務めた後、2011年6月より現職。アメリカ精神医学会のdistinguished fellowであり、DSM‐4作成実行委員会の国際委員会およびパーソナリティ障害委員会の委員を務めた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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ステビア

16
誤字・脱字が目立った。2016/10/27

たらこ

4
DSMの成り立ちと5への批判、精神医療のあり方についての、大野先生のご意見。2014/12/23

駿ばぱ

3
精神科の診断がDSMにより明確な根拠ができたということは有意義なことだったのかなと思います。でも、それが単なるカテゴライズに走り出し、患者それぞれのもつ個別性から離れていってしまった。薬の処方だけで精神疾患は治らない場合も多いです。なぜ精神疾患がおきるか明確になっていない現在、症状をみるだけでのカテゴライズし、薬を処方しながら様子をみるだけの現医療は、患者として信頼に値しないというのが私の正直な感想でした。いずれにせよ、地域や職場などの社会的な環境ももっとつながって欲しいなと思いました。2014/09/27

yuki

1
DSM-IIIの作成にこういった過程があるとは全く知らなかった。精神医療には科学的根拠というものがますます重要となってくるであろうし、自分の看護もそうあるべき。2015/01/24

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