出版社内容情報
クラインとビオンを中継しながらフロイトの「性欲論三篇」を深化させ、人間の本質としての「性愛」に迫ったドナルド・メルツァー第二主著。
「個人的には私は、本書『こころの性愛状態』がメルツァーの代表作と考えています。少なくとも私がもっとも好む彼の著作です。私に言わせれば、精神分析の源流に直結する著作なのです。フロイトがその晩年においても自身の代表作のひとつと公言した「性欲論三篇」を、クライン、ビオンの業績に立脚しながらみごとに深化させた、精神分析の臨床体系に不可欠な著作と私は位置づけています」(松木邦裕「監訳者まえがき」より)
フロイトのエロス論を継承する精神分析的性愛論。クラインとビオンを中継しながらフロイトの「性欲論三篇」を深化させ、人間の本質としての「性愛(sexuality)」に迫った、『精神分析過程』に次ぐドナルド・メルツァー第二主著。フロイトの名とともに精神分析創成期に懐胎された性欲動論・リビドー論を再解釈し、人間の発達過程における精神-性愛の強度を思考する、クライン派精神分析の極北。
第1部 歴史
セクションA 精神-性発達の理論
第1章 精神分析の方法と理論
第2章 幼少期の性愛とエディプス・コンプレックス
第3章 発達の時期と組織化の系列
第4章 「苦痛-と-怖れ」から「愛-と-苦痛」へ
セクションB 性の精神病理に関するフロイトの理論
第5章 ナルシシズムの臨床的現象学
第6章 倒錯への臨床的アプローチ
第2部 性理論の構造的改訂
セクションA 精神-性発達
第7章 青年期の同一化と社会化
第8章 青年期からの浮上
第9章 成人の性愛での多形傾向の取り入れ基盤
第10章 超-自我-理想の起源
セクションB
内容説明
クラインとビオンを中継しながらフロイトの「性欲論三篇」を深化させ、人間の本質としての「性愛(sexuality)」に迫った、『精神分析過程』に次ぐドナルド・メルツァー第二主著。フロイトの名とともに精神分析創成期に懐胎された性欲動論・リビドー論を再解釈し、人間の発達過程における精神‐性愛の強度を思考する、クライン派精神分析の極北。
目次
第1部 歴史(精神‐性発達の理論;性の精神病理に関するフロイトの理論)
第2部 性理論の構造的改訂(精神‐性発達;性の臨床的精神病理)
第3部 理論の応用(暴政;世代間の「永久革命」;構造的精神‐性理論の教育への影響;未生児についての心的現実;ポルノグラフィの制作術)