ディグニティセラピーのすすめ―大切な人に手紙を書こう

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  • サイズ B6判/ページ数 162p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784772411974
  • NDC分類 494.5
  • Cコード C3011

出版社内容情報

終末期における、死にゆく人の「尊厳」を高めるケア。創始者による研究論文と、その日本でのはじめての実践例。

終末期を迎えた患者に伴う実存的苦痛や苦悩を和らげることを意図した,非薬理学的介入はほとんどない。そこで,終末期がん患者のQOL維持には「尊厳:dignity」の維持が有効である,との主張から,カナダ・マニトバ大学のチョチノフ博士によりつくられた短期精神療法的アプローチが「ディグニティセラピー」である。
ディグニティセラピーは,「あなたの人生において,特に記憶に残っていることや最も大切だと考えていることは,どんなことでしょう?」からはじまる9つの質問からなる。死期に近づいた人々が,これらの質問に答えることで,これまでの人生を振り返り,自分にとって最も大切になったこと,周りの人びとに一番憶えておいてほしいことについて話す機会を提供する。
本書は,その創始者であるチョチノフ博士による研究論文,そして精神科医・小森康永による日本ではじめての実践例を紹介する。さらに実施に当ってのQ&Aも収録し,緩和ケア提供者の終末期患者に対する援助への大きな参考となるでしょう。

はじめに
序 章
第一部 カナダでのディグニティセラピー
第一章 尊厳と、見る人の眼
第二章 尊厳を守るケア―緩和ケアのための新しいモデル
第三章 ディグニティセラピー―終末期患者に対する新しい精神療法的介入
第二部 日本でのディグニティセラピー
第四章 クリスチャンになってよかったなあって感じ―五九歳女性、肺がん
第五章 地域での役割をこなすのはB家の役割でした―六九歳女性、子宮体がん
第六章 家族は犬猫ひっくるめて―五九歳女性、肺がん
第七章 終戦後,広島の地面の上に何もない恐ろしさ―七六歳男性、悪性リンパ腫
第八章 きょうだい衆が帰って来たときは,あんばようしてやらないかんなあと―六三歳女性、悪性リンパ腫
第九章 これが優の知らない私の三七年間です―四四歳女性、乳がん
第一〇章 今になってね、どうしてこんなにうろたえるのか―七二歳男性、食道がん
第一一章 ……あざ―七〇歳女性、胃がん
第一二章 ディグニティセラピー Q&A―小括に代えて
おわりに
付録1 ACC緩和ケアチーム通信No.8
付録2 ディグニティセラピー家族フォローアップ質問

【著者紹介】
小森 康永[こもり・やすなが]
1960年 岐阜県生まれ
1985年 岐阜大学医学部卒業。以後10年間,同大学小児科に在籍し,主に情緒障碍児の診療に従事。鳥取大学脳神経小児科,カリフォルニア州パロ・アルト,メンタル・リサーチ・インスティチュート(MRI)等で研修。
1995年 名古屋大学医学部精神科へ転入後,愛知県立城山病院に勤務。
現在  愛知県がんセンター中央病院緩和ケア部精神腫瘍診療科

ハーベイ・マックス・チョチノフ
1983年カナダ・マニトバ大学医学部卒。1998年同大学地域保健学部でPh.D.を取得。現在,同大学教授(精神医学,地域保健,家庭医学(緩和ケア)),CancerCare manitoba緩和ケア研究部門長。1990年より緩和医療における精神医学研究を行い,緩和ケア研究における第一人者として国際的な評価を得る。共編書に“Handbook of Psychiatry in Palliative Medicine”(『緩和医療における精神医学ハンドブック』内富庸介監訳,星和書店)2010年,カナダサイコソーシャルオンコロジー協会特別功労賞を受賞。

内容説明

あなたの人生において、最も大切だと考えていることはどんなことでしょう?“ディグニティセラピー”は、この質問からはじまる9つの問いに答えていくなかで、これまでの人生を振り返り、自分にとって大切なこと、遺される人びとに一番憶えておいてほしいことを語る機会を提供します。終末期がん患者の「尊厳」を高めるケア。

目次

第1部 カナダでのディグニティセラピー(尊厳と、見る人の眼;尊厳を守るケア―緩和ケアのための新しいモデル;ディグニティセラピー―終末期患者に対する新しい精神療法的介入)
第2部 日本でのディグニティセラピー(クリスチャンになってよかったなあって感じ―五九歳女性、肺がん;地域での役割をこなすのはB家の役割でした―六九歳女性、子宮体がん;家族は犬猫ひっくるめて―五九歳女性、肺がん;終戦後、広島の地面の上に何もない恐ろしさ―七六歳男性、悪性リンパ腫;きょうだい衆が帰って来たときは、あんばようしてやらないかんなあと―六三歳女性、悪性リンパ腫;これが優の知らない私の三七年間です―四四歳女性、乳がん;今になってね、どうしてこんなにうろたえるのか―七二歳男性、食道がん;…あざ―七〇歳女性、胃がん;ディグニティセラピーQ&A―小括に代えて)

著者等紹介

小森康永[コモリヤスナガ]
1985年岐阜大学医学部卒業。以後10年間、同大学小児科に在籍し、主に情緒障碍児の診療に従事。鳥取大学脳神経小児科、カリフォルニア州パロアルト、メンタル・リサーチ・インスティチュート(MRI)等で研修。1995年名古屋大学医学部精神科へ転入後、愛知県立城山病院に勤務。現在、愛知県がんセンター中央病院緩和ケア部精神腫瘍診療科

チョチノフ,ハーベイ・マックス[チョチノフ,ハーベイマックス][Chochinov,Harvey Max]
1983年カナダ・マニトバ大学医学部卒。1998年同大学地域保健学部でPh.D.を取得。現在、同大学教授(精神医学、地域保健、家庭医学(緩和ケア))、CancerCare Manitoba緩和ケア研究部門長。1990年より緩和医療における精神医学研究を行い、緩和ケア研究における第一人者として国際的な評価を得る。2010年カナダサイコソーシャルオンコロジー協会特別功労賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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ひとり部長

0
読みにくかった。特に英文和訳のパート、辛かった2012/03/01

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