出版社内容情報
罪状決定・更生措置へと少年を導く非行臨床について,家庭裁判所調査官経験の著者がケースレポートから編み出す10の技術論。
一対一面接で対応する心理臨床一般に対し,暴力事件や犯罪行為に手を染めた少年を罪状決定・更生措置へと導く非行臨床を,家庭裁判所調査官を経験した著者が10の技術論とケースレポートによって総括する。法廷で「客観的事実」によって裁かれる少年たちは,児童虐待や発達障害による生きづらさという「主観的事実」をも抱えている。本書において特筆すべきは,「主観的事実」という弱く儚い力に触れる,事実への感応力にある。
序章 自分と向き合う技術――非行臨床の出発点としての私
第1章 視点を入れる技術――非行臨床の意義と最近の動向
第2章 つかむ技術――現代の非行少年と家族の特徴
第3章 きく技術――非行臨床における面接
第4章 仮説検証の技術――仮説生成・仮説検証型の面接
第5章 構造化の技術――面接の構造と流れ
第6章 追求する技術――非行臨床における事実への接近
第7章 かかわる技術――非行臨床における援助
第8章 つなげる技術?@――虐待と非行との関連
第9章 つなげる技術?A――発達障害と非行との関連
第10章 伝える技術――報告の書き方と活用
第11章 育てる技術――非行臨床家の訓練
【著者紹介】
花園大学社会福祉学部臨床心理学科教授。
1959年大阪生まれ。1983年名古屋大学教育学部教育学科卒業後,家庭裁判所調査官補として採用。名古屋,大津,福岡,大阪,静岡,和歌山において家庭裁判所調査官を歴任。主任家庭裁判所調査官として大阪家庭裁判所を退職後,2006年より現職。
目次
自分と向き合う技術―非行臨床の出発点としての私
視点を入れる技術―非行臨床の意義と最近の動向
つかむ技術―現代の非行少年と家族の特徴
きく技術―非行臨床における面接
仮説検証の技術―仮説生成・仮説検証型の面接
構造化の技術―面接の構造と流れ
追求する技術―非行臨床における事実への接近
かかわる技術―非行臨床における枠の活用
つなげる技術(1)―虐待と非行との関連
つなげる技術(2)―発達障害と非行との関連
伝える技術―報告の書き方と活用
育てる技術―非行臨床家の訓練
著者等紹介
橋本和明[ハシモトカズアキ]
花園大学社会福祉学部臨床心理学科教授。1959年大阪生まれ。1983年名古屋大学教育学部教育心理学科卒業後、家庭裁判所調査官補として採用。名古屋、大津、福岡、大阪、静岡、和歌山において家庭裁判所調査官を歴任。主任家庭裁判所調査官として大阪家庭裁判所を退職後、2006年より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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