内容説明
離婚、DV、児童虐待、高齢者虐待から扶養、遺産相続をめぐる争いまで、少子化・高齢社会を背景として家族が直面する紛争は、法的な判断だけでは解決できない。表面的な暴力、モノと金をめぐる対立の背後にある家族の心理をふまえた支援が、いま専門家には求められている。本書では、法律と心理臨床を両輪として子どもと家族をめぐる問題に取り組んできた現役の弁護士・裁判官と家庭裁判所調査官が集まり、それぞれの領域に関連する法律・制度をふまえ、対処の姿勢と解決に導くための方法を実践に役立つデータとともに基礎から解説する。家族紛争に戸惑うあらゆる専門家のための「法と臨床の協働」入門。
目次
子どもと家族の法と臨床をめぐって
第1部 家族の法と臨床(家族の法;家族の臨床)
第2部 夫婦関係の法と臨床(夫婦関係調整(夫婦カウンセリング)
離婚の手続と離婚に伴う諸問題
ドメスティック・バイオレンス)
第3部 親子関係の法と臨床(児童虐待;親権に関する問題;面接交渉)
第4部 親族関係の法と臨床(高齢者虐待;成年後見と高齢者問題;遺産分割)
著者等紹介
廣井亮一[ヒロイリョウイチ]
1981年から1999年まで家庭裁判所調査官。以後、和歌山大学助教授、京都女子大学助教授を経て、立命館大学文学部教授。学術博士(大阪市立大学)、臨床心理士。専門は、司法臨床、非行臨床、家族臨床
中川利彦[ナカガワトシヒコ]
1956年生まれ。1980年京都大学法学部卒業、1982年弁護士登録(和歌山弁護士会に入会)、2007年度和歌山弁護士会会長。現在、和歌山地裁・家庭調停委員、和歌山県子どもを虐待から守る審議会会長、和歌山県精神保健福祉審議会会長、和歌山県子ども・女性・障害者相談センター家庭支援専門員、日本子ども虐待防止学会評議員、和歌山子どもの虐待防止協会副会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。