幻聴が消えた日―統合失調症32年の旅

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  • サイズ B6判/ページ数 276p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784772410939
  • NDC分類 936
  • Cコード C3047

内容説明

この本は一人のアメリカ人男性の統合失調症との闘いの回顧録だ。当事者でなくてはわからない現実、微妙な気持ちの動き、アメリカにおける精神医療制度の光と影がくっきりと浮かび上がる。幻聴が消えた後の日々をケンはどう生きたのか?彼は、当事者のための新聞『ニューヨークの声』の編集長となり、「メンタルヘルス有権者権利拡大プロジェクト」を推進し、2万8千人もの精神障害を持つ人びとの投票登録を支援するなど、アメリカ社会の精神疾患をもつ人々への見方を大きく変える偉業を成し遂げた。

目次

第1章 狂気への転落
第2章 奈落の底へ
第3章 大都会
第4章 「恐怖の精神病院」へようこそ
第5章 回転扉から出られない
第6章 他の扉も閉ざされる
第7章 二度目のチャンス
第8章 幻聴が消えた日
第9章 他の人たちの物語
その後―今後の課題

著者等紹介

スティール,ケン[スティール,ケン][Steele,Ken]
「ニューヨークの声―メンタルヘルス・コンシューマー・ジャーナル」発行者。全国精神障害者同盟月刊広報誌「ザ・リポーター」編集者。全国精神保健協会「家族のケア」スポークスマン。2000年10月、心臓疾患により逝去

バーマン,クレア[バーマン,クレア][Berman,Claire]
ニューヨーク市在住。ライター

前田ケイ[マエダケイ]
ハワイ大学社会学科卒業、BA。コロンビア大学大学院ソーシャルワーク修士課程卒業、MS。長年、ルーテル学院大学および大学院でソーシャルワーカーと臨床心理士の教育にあたってきた。現在、ルーテル学院大学名誉教授、学術顧問。1988年より東京大学附属病院精神神経科デイホスピタルにおいて、SST(ソーシャル・スキルズ・トレーニング)の日本への導入に尽力し、現在は日本各地の精神科病院、社会復帰施設、少年院、刑務所などで、SSTの指導とリーダーの育成にあたっている

白根伊登恵[シラネイトエ]
横浜市生まれ。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

とまり

2
絶え間なく続く幻聴に、読んでいてとても疲れてしまった。これを実際に30年もの間聞き続けるしかなかったなんて…。幻聴が消えて、本当によかったと思った。2012/01/23

miho n

1
子供の頃から30年間統合失調症に苦しんだケン・スティール氏の一生を描いた一冊。精神疾患に関する講義の課題図書であった。統合失調症がどういうものであるのか、そしてどのような治療が施されていくのかを理解するために大きな助けとなった。スティール氏の壮絶な闘病生活は読んでいてとても辛かった。しかし、ただ暗く辛いだけでなく、この本の中には統合失調症患者の未来に対しての希望のメッセージも込められている。あらゆる人に一度読んでもらいたい一冊である。2016/05/07

くさてる

1
十代より統合失調症に悩まされた著者がたどった治療への道のりと生活を描いた自伝。具体的な症状云々よりアメリカの劣悪な公的精神保健に関する記述が多いと思うけれど、当事者ならではの記述は迫力あります。2011/01/05

オラフシンドローム

0
★★★☆☆ 太字で、幻聴が声として入り込んで来る様子が上手に表現されている。選挙権も治療法もなかった時代。 リスパダールによって、幻聴が消えると見捨てられたようにさえ感じる。 しかし、薬でコントロールできるようになってからは、家族や当事者の相談に乗り、執筆活動や講演活動を行った優秀な人。2024/09/11

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