内容説明
本書は、子どもの心理的援助を構造的に理論から実践まで論じた重要論文「子どもの精神療法における治療的な展開」を含む、著者の臨床の原点ともいうべき著作であり、ごく初歩的な面接の基本が平易に書かれている。今回改訂にあたって、大正大学における「最終講義」を新たに収録した。
目次
序編(「伝える」ということ;病む子どもの心に出会う;治療者に求められるもの―「つなぎ手」として)
第1部 子どもからみた心理療法(子どもからみた親・夫婦―心理療法的観点から;子どもからみた治療者―それは万華鏡のよう;児童治療における治療者‐親‐教師の関係―臨床における相互不信に陥らぬために)
第2部 治療原則と症例研究(子どもの精神療法における治療的な展開―目標と展開;子どもの心理療法過程に登場する動植物;さまざまな身体症状を訴えた一少女のメタモルフォーゼ―わがうちなる「雪女」に気づくまで;村瀬嘉代子氏の症例を読んで;中井論文を読んで)
第3部 児童期の心の問題と心理的援助(不登校と家族病理―個別的にして多面的アプローチ;子育ての喜びに気付くまで―自閉症児をもつある母親との面接経過;いわゆる学習障害児について;「いじめ」への治療的アプローチ;心の拠り所とは何か―癒しとしての宗教;最終講義:心理臨床のこれから―パラドックスのなかを模索してきて)
著者等紹介
村瀬嘉代子[ムラセカヨコ]
1959年奈良女子大学文学部心理学科卒業。1959‐1965年家庭裁判所調査官(補)。1962‐1963年カリフォルニア大学大学院バークレイ校留学。1965年大正大学カウンセリング研究所講師、1984年より同助教授。1987‐2008年同教授。1993‐2008年大正大学人間学部並びに大学院人間福祉学科臨床心理学専攻教授。2008年より、北翔大学大学院人間福祉学研究科教授、大正大学名誉教授(2009年より、同大学客員教授)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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